出資者への分配金の支払いが止まり、集団訴訟を起こされている不動産小口化商品「みんなで大家さん」を巡り、運営会社が巨額の債務超過に陥っていたことが明らかになりました。運営会社が8月5日に公表した決算公告によると、2026年3月期の営業利益は約65億円の赤字、当期純利益は約2984億円の赤字となり、純資産は約2881億円の債務超過に転落したということです。前年同時期の純資産はおよそ100億円台だったとされ、わずか1年で財務状況が急激に悪化した形です。運営会社は業績悪化の理由として、賃料収入の遅延や保有資産の減損損失などを挙げています。
「みんなで大家さん」は不動産特定共同事業法に基づく商品で、1口100万円単位から出資でき、年利7%の分配金をうたって全国から人気を集め、これまでに3万7000人以上の出資者から2000億円を超える資金を集めてきました。運営会社は2024年6月にも、出資者への説明が不十分だったなどとして30日間の業務停止命令を受けており、これを機に信用が低下し、取引の停止や資金調達の悪化を招いたとされています。そして去年7月以降、主力商品だった成田空港周辺の大規模開発案件「ゲートウェイ成田」を含むほとんどの商品で分配金の支払いが停止し、出資者側は強く反発しています。現在、約2500人の出資者が総額232億円あまりの返還を求め、集団で提訴する事態に発展しています。
大阪府が「違法状態」と認定、運営会社は資産売却での是正目指す
「みんなで大家さん」の運営会社を監督する大阪府にも、この債務超過の状況はすでに報告されているといいます。大阪府は「事業者が債務超過に陥っている状態は、不動産特定共同事業法に違反する」との見解を示し、詳しい実態調査に乗り出しました。
一方、運営グループの代表は取材に対し、大阪市中央区の宗右衛門町をはじめ全国に保有する評価額数百億円規模の不動産について、売却交渉を最優先で進めていると説明しています。購入を希望する声も複数寄せられているものの、同社を巡る風評の影響で交渉が難航するケースもあるとして、最大限努力して出資者への返還につなげたい考えを示しました。運営会社側は「保有資産の売却で債務超過を是正する見込み」としていますが、税金の滞納で差し押さえを受けるなど資金繰りは厳しさを増しており、事態の収束にはなお時間がかかりそうです。












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