
北海道江別市の公園で2024年10月、男子大学生が集団暴行を受けて死亡し現金などが奪われた事件の裁判員裁判が8月7日、札幌地裁で開かれました。強盗致死罪などに問われている川口侑斗被告(当時18歳)に対し、高杉昌希裁判長は検察側の求刑通り無期懲役の判決を言い渡しました。また、共犯として起訴された当時17歳の少年に対しても、求刑通り有期刑の上限となる懲役30年の判決を下しています。
事件は2024年に発生し、川口侑斗被告らは、被害者である長谷知哉さん(当時20歳)と交際トラブルになっていた八木原亜麻被告(21歳)ら別の男女4人と共謀し、集団で暴行を加えて死亡させ、現金を奪ったとされています。
これまでの公判で検察側は、「類例を見ないほどの悪質な犯行であり、犯行全体を主導しているため最大限の責任と非難が向けられるべきだ」と指摘し、主犯格である川口侑斗被告に無期懲役を求刑していました。一方の弁護側は、犯行時に18歳になったばかりの特定少年である点を強調し、深い反省と更生の可能性があるため懲役25年が適正であると主張し、量刑が最大の争点となっていました。
8月7日午後からの判決公判で高杉昌希裁判長は、被告の行為について「終始自ら暴行を加えただけではなく、他の少年の暴行を誘引したり、飛び蹴りを求めたり、動画を撮影したりするなど、残忍な行為を提案して暴行をエスカレートさせた」と厳しく認定しました。全体を通じて終始共犯者を主導しており、交際トラブルに直接関係がないにもかかわらず暴行を開始した本件の「主犯」であると指摘しています。若年であることを考慮しても、死亡という重大な結果に大きく寄与した責任は極めて重く、情状酌量の余地はないとして無期懲役が相当であると結論づけました。
共犯者らの裁判の行方と特定少年への厳罰適用
本事件で起訴された計6人の男女のうち、主犯格らへの判決を含めてすでに5人に一審判決が言い渡されています。8月7日の判決で、当時18歳の川口侑斗被告には求刑通り無期懲役、当時17歳の少年にも求刑通り懲役30年が言い渡されました。
被害者を現場に呼び出すなど事件の発端を作ったとされる川村葉音被告(21歳)に対しては、無期懲役の求刑に対し、6月25日に懲役30年の判決が下されました。これに対しては、無期懲役を求めていた検察側と、懲役13年が妥当だと主張する弁護側の双方が控訴しています。
また、主犯格の指示の下で暴行に関与したとされる当時18歳の滝沢海裕受刑者には懲役20年の求刑に対してそのまま懲役20年、当時16歳の少年には懲役9年以上13年以下の不定期刑が言い渡され、すでにそれぞれ刑が確定しています。一方で、事件の引き金となった八木原亜麻被告(21歳)の公判日程は現時点で決まっていません。
特定少年に対する無期懲役の判決は、北海道内で初のケースとみられています。法改正に伴い、18歳および19歳の重大犯罪に対して成人と同様の極めて厳しい判断が下された本判決は、今後の少年法制の運用や控訴審の行方にも大きな影響を与えると考えられます。












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