
投機筋による円売りの持ち高が、この1週間で大きく縮小しました。8月10日に米商品先物取引委員会(CFTC)が公表した建玉報告によれば、シカゴのIMM通貨先物市場で非商業部門(投機筋)が保有する円の売り越し枚数は、8月4日時点で4万5473枚です。前週の16万3412枚と比べると、7割以上の減少になります。
円の売り建玉は19万2701枚と、前週の26万4683枚から3割弱減少しました。一方、円の買い建玉は10万1271枚から14万7228枚へと4割以上増加しており、投機筋が円売りポジションを急速に縮小させたことがうかがえます。売り越し規模がこれほど短期間で縮小するのは異例で、市場の見方が急速に転換したことを示しています。
こうしたポジション調整の背景にあるのが、日米両国による協調為替介入です。片山さつき財務相は8月3日午前に談話を発表し、7月31日(米国東部時間)に米財務省と協調して円買い介入を実施したと明らかにしました。2025年9月の「日米財務大臣共同声明」に基づく対応で、最近の円相場の急激な変動に対応するためだったと説明しています。
談話内で片山財務相は、両財務省が緊密に連携しており、必要なら追加の協調介入も辞さない考えを示しました。ベセント米財務長官もX(旧ツイッター)で、今後の協調介入をためらわず実施する考えだと投稿しています。
日米が協調して円買い介入を行うのは1998年のアジア通貨危機時以来約28年ぶりとされ、その稀少性からも市場の関心を集めました。片山財務相は31日以外の介入の実施状況について「特に申し上げることはない」と述べ、詳細の公表は控えています。米国側がユーロを売って円を買ったとの観測についても、日本側からコメントする立場ではないとするにとどめました。
ドル円相場は8円超の急落、介入後の市場動向
この協調介入を受け、ドル円相場は大きく変動しました。7月30日には163円台後半だった相場が、7月31日のニューヨーク市場では一時157円24銭まで買われる場面があり、5月中旬以来約2ヶ月半ぶりの円高水準となりました。その後8月3日には一時155円20銭まで下落し、8円以上の急落を記録しています。
市場関係者の間では、7月30日の介入に続き31日にも連日で介入が実施されたとの観測が広がりました。今回のCFTCデータからは、協調介入が投機的な円売りポジションの巻き戻しを促し、短期的な相場変動を一定程度抑えたとみられます。












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