
南米のコロンビア西部で、現地時間8月10日午前7時34分頃(日本時間同日午後9時34分頃)、マグニチュード7.4の大規模な地震が発生しました。アメリカ地質調査所(USGS)の解析によれば、震源は西部チョコ県のサン・ホセ・デル・パルマル付近で、震源の深さは約107キロメートルと推定されています。
今回の地震は、ナスカプレートが南アメリカプレートの下に沈み込む境界域で起きた深発地震とみられます。震源が地下深くであったことから地震のエネルギーが広範囲に伝わりやすく、震源からおよそ400キロメートル東に離れた首都ボゴタや、隣国のエクアドル、パナマなどでも強い揺れが観測されるなど、被害が面的に拡大する特徴的な様相を呈しています。
この巨大な揺れにより、都市部を中心に甚大な被害が生じています。同国のアベラルド・デラエスプリエジャ大統領の公式発表によると、これまでに少なくとも111人が死亡し、87人が負傷しました。住宅の倒壊や損壊は全国で1500戸を超えています。さらに、施設の安全確認のため国内6か所の空港で商業便の運航が一時停止されるなど、物流や交通網への影響も深刻化しており、経済活動への波及も懸念されます。
各主要都市で確認されている人的・物的被害の状況も深刻です。コーヒー産地の中心地であるリサラルダ県ペレイラでは、多数の建物が倒壊し少なくとも20人の死亡が報告されています。カルダス県マニサレスでは、大聖堂の一部が崩れるなどの被害が出たほか、60棟の建物が倒壊しました。さらに西部の主要都市カリ市では、少なくとも20棟の建物が崩壊し、多数の住民が閉じ込められている模様です。
現在も各都市で救助隊による瓦礫の下の捜索活動が続いており、犠牲者数は今後さらに増加する恐れがあります。コロンビアの陸域でマグニチュード7以上の地震が発生したのは2016年以来であり、コロンビア地質調査所は、規模の大きな余震が発生する可能性があるとして、住民に継続的な警戒を強く呼びかけています。
政府の非常事態宣言と国際社会からの支援動向
被害の全容が徐々に明らかになる中、コロンビア政府は事態の深刻さを重く受け止め、直ちに国家非常事態を宣言しました。デラエスプリエジャ大統領は、被害状況の迅速な把握と被災者支援を統括するため、政府内に対策本部を設置するよう指示を下しています。被害が集中している地域には陸軍などが災害派遣され、倒壊した建物の下に取り残された住民を救出するための懸命な作業が昼夜を問わず展開されています。
国際社会からの支援も急速に動き出しており、近隣諸国が救助隊派遣の意向を表明するなど、人道支援の輪が広がっています。一方、日本の気象庁は、今回の地震による日本への津波の心配はないと公式に発表しました。また、現地の在コロンビア日本大使館の安否確認によれば、同国に滞在している約1200人の在留邦人について、「現時点で被害は確認されていない」と報告されています。
インフラの同時多発的な損傷や物流拠点の被災は、人命に関わる直接的な被害にとどまらず、中長期的な経済活動への打撃となるリスクも孕んでいます。現在も余震の恐怖と隣り合わせの中、被災地での迅速な救助と生活基盤の回復に向けた取り組みが、国内外の連携のもとで急ピッチで進められています。












-300x169.jpg)