
世界最大級の政府系ファンドとして知られるノルウェー政府年金基金が、米宇宙開発企業スペースXの株式を保有していることを初めて明らかにしました。更新された保有銘柄の資料によると、同基金は6月30日時点でスペースX株の0.05%を保有しており、評価額は12億2000万ドルとされています。
スペースXは、ロケットの打ち上げや衛星通信事業などを手がける非上場企業です。企業価値への関心が高い一方、一般の株式市場で売買できないため、同社への投資状況が外部から把握される機会は限られています。今回、世界有数の機関投資家が保有を開示したことで、宇宙関連事業を投資対象として評価する動きが改めて注目されそうです。
ただ、保有比率は同基金が持つ主要なテクノロジー企業の株式と比べると小さい水準です。エヌビディアについては1.28%(620億ドル)、アップルは1.24%(520億ドル)を保有しています。アルファベットは1.17%(500億ドル)、マイクロソフトは1.27%(350億ドル)、TSMCは1.7%(340億ドル)に上ります。
同基金は、ノルウェーの石油・天然ガス事業による収入を長期的に運用する役割を担っています。世界の上場企業の平均で約1.5%を保有し、株式に加えて不動産や再生可能エネルギー分野にも投資しています。投資先は世界で約7100社に及び、その資金の動向は国際市場でも大きな影響力を持ちます。
非上場企業への資金流入、投資判断の広がり映す
今回の開示は、同基金が従来の上場株式中心の投資に加え、成長が見込まれる非上場企業にも目を向けていることを示す材料となります。スペースXへの投資規模は巨大な運用資産全体からみれば限定的ですが、民間による宇宙輸送や衛星通信の市場拡大を見据えた投資判断として受け止められる可能性があります。
一方で、非上場企業の株式は市場価格が日々示される上場株式と異なり、評価や売却のしやすさに一定の制約があります。世界最大の政府系ファンドが保有を明らかにしたことは、投資先の多様化を進める姿勢を示すと同時に、宇宙産業が機関投資家にとっても検討対象となりつつある現状を映しています。今後、同基金が保有比率をどのように変化させるのか、また他の長期投資家が同分野への投資を拡大するのかが焦点となります。








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