
米投資・保険大手のバークシャー・ハサウェイは、2026年4〜6月期に資本配分を積極化しました。自社株買いに約45億ドルを投じ、7月にも約33億ドルを追加で買い戻したほか、株式投資では売却額を約200億ドル上回る買い越しに転じています。同社は14四半期連続で続いていた株式の純売却を終え、巨額の待機資金を自社株と投資先企業へ振り向け始めました。
買い越しの中心はグーグル親会社アルファベットへの約100億ドルの追加投資です。バークシャーにとってアルファベットは主要な保有銘柄の一つとなり、投資方針は慎重な現金積み上げから選別的な資金活用へと転換しつつあります。
4〜6月期の営業利益は前年同期比16%増の129億8000万ドルとなり、市場予想を上回りました。BNSF鉄道やプライベートジェットのネットジェッツ、電子部品販売のTTIなどが伸び、自動車保険のガイコの不振を補っています。売上高も10%増の1018億1000万ドルでした。
保有株式の評価損益を含む純利益は約2倍の256億7000万ドルとなりました。ただし、同社は株価変動による評価損益が四半期ごとの純利益を左右しやすいため、事業の実力を測る指標としては営業利益を重視するよう投資家に求めています。
6月末の現金保有額は3647億ドルで、3月末の過去最高である3802億ドルから減少しました。今回の資本配分では、約2年間停止していた自社株買いを3月に再開し、その後買い戻し規模を大きく拡大させた点が目を引きます。4〜6月期の約45億ドルの自社株買いは、四半期ベースで2021年以来の高水準です。
一方で同社は、関税や戦争を含むマクロ経済・地政学情勢について「相当な不確実性」が残るとの見方も示しました。積極的な資本配分と、先行きへの慎重な姿勢が同時ににじむ決算となりました。
保険不振と景気不透明感が課題に
好決算の一方で、ガイコの税引き前引受利益は45%減少しました。事故件数や保険金支払い単価の上昇に加え、販売促進費の増加も響いています。保険引受事業全体の利益も13%減少し、保険運用(投資)収益も9%減少しました。
傘下の自動車販売店、下着ブランドのフルーツ・オブ・ザ・ルーム、RVメーカーのフォレストリバーでは需要低下がみられ、消費者心理の変化が事業に影を落としました。グレッグ・アベルCEOの就任後2四半期目となる今回の決算は、新体制の資本配分を占う内容でもあります。自社株買いと投資拡大は、経営陣の企業価値への自信を示す動きとして市場の注目を集めそうです。








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