
アシックスの2026年12月期は、営業利益が前期比36.8%増の1950億円となる見込みです。8月14日、連結業績予想を上方修正し、売上高も1兆500億円へ引き上げました。通期で初めて売上高1兆円を超える計算となり、29年12月期までに掲げていた大台到達の目標を大幅に前倒しする形です。
営業利益は1710億円から1950億円へ増額しました。親会社株主に帰属する当期純利益も1100億円から1200億円へ引き上げ、こちらも過去最高となる見通しです。売上高は9500億円から1兆500億円へと、いずれも従来予想を大きく上回りました。
業績見通しを押し上げたのは、ランニング関連に加え、ファッション性を備えた商品群の販売拡大です。26年上期(1〜6月)の連結売上高は前年同期比32.7%増の5344億円、営業利益は同48.5%増の1204億円となり、いずれも過去最高を更新しました。純利益も同53.3%増の821億円です。
部門別では、主力のパフォーマンスランニングが前年同期比19.3%増の2206億円でした。ライフスタイル向けスニーカーなどを含むスポーツスタイルは同83.0%増の1231億円と大きく伸長し、「オニツカタイガー」も同35.3%増の895億円を記録しました。下期についても、日本でのオニツカタイガー、欧州でのスポーツスタイルの販売が好調に推移する前提で計画を見直しています。
アシックスは、ランニングシューズ専業にとどまらず、競技用と日常用の双方で海外需要を広げています。通期予想どおりに着地すれば、コロナ前の19年12月期と比べて売上規模は約2.7倍となる見込みです。売上高1兆円は世界のスポーツ用品市場で存在感を高めるための節目となり、成長を持続できるかが今後の焦点です。
好調カテゴリーが成長を牽引
今回の上方修正では、全カテゴリー・全地域での増収増益が示されました。とりわけスポーツスタイルは上期に8割超の増収となり、従来の競技スポーツ領域だけではない収益基盤の広がりを印象付けています。
決算発表を受けて株価は上昇し、14日の東京株式市場でアシックス株は前日比13%高の5389円まで一時上昇し、5月に付けた上場来高値(5149円)を更新しました。同社は通期業績の上方修正に合わせ、年間配当予想も38円から44円へ引き上げています。
広田康人会長兼最高経営責任者(CEO)は決算説明会で、技術開発への投資と不採算部門からの撤退が奏功したと説明しました。売上成長と利益率の改善、株主還元の強化を同時に進められるかが、次の成長局面を占うポイントになりそうです。





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