
米Googleのスンダー・ピチャイCEOは8月11日(現地時間)、生成AIアシスタントGeminiアプリの月間アクティブユーザー数(MAU)が10億人を超えたと発表しました。2024年2月にBardから名称変更して以降、約2年半での到達です。Googleにとって月間利用者10億人規模に達した製品としては14番目で、ピチャイ氏は同社史上最も速く成長した製品だと位置付けています。
利用者数の急拡大は、単独アプリとしてのGeminiの普及を示す数字です。Googleは検索、Android、Workspaceなど自社サービスにAI機能を広げていますが、今回の10億人は、検索に組み込まれたAIモードなどの利用者を合算した数値ではありません。製品横断の接点ではなく、Geminiアプリを利用する人だけでも大規模なユーザー基盤を形成したことになります。
同社が公開した利用動向からは、テキスト入力型のチャットボットにとどまらない使われ方も浮かび上がります。Gemini利用者の63%は音声での対話を経験しており、カメラ映像や画面共有を使いながら会話できる「Gemini Live」では、やり取りの5回に1回で映像または画面共有が併用されています。DIYの作業支援や学習時の問題解決など、利用場面が広がっているとみられます。
画像生成も利用規模を押し上げる要素です。Geminiでは1日当たり1億5000万枚超の画像が作成されており、中小企業による販促素材の制作などでの利用が紹介されています。教育関連のリクエストでは38%にファイルが添付されており、資料を読み込ませて活用する使い方も定着しつつあります。
利用はAndroidだけに限られません。iOSでのアクティブユーザーも1億人を超え、macOSの利用者は他プラットフォームの利用者より約2倍の頻度でプロンプトを入力しているとされています。モバイル端末とPCの双方で、AIを日常的な作業に取り込む動きが進んでいます。
音声・画像・端末連携が利用拡大を後押し
Geminiの成長は、会話AIの利用が文章作成や質問応答だけでなく、音声、画像、ファイル、端末操作へと広がっていることを示します。Androidでは40以上のアプリと連携し、配車や飲食店予約などの支援にも活用されているといいます。Googleは、複数のサービスをまたいだ操作を担うAIアシスタントとしてGeminiの機能強化を続けています。
一方で、MAUは月に1回以上使った利用者を示す指標であり、有料契約者数や利用時間を直接表すものではありません。それでも、Geminiが10億人規模に達したことは、生成AIが一部の先行利用者向けのサービスから、スマートフォンやPCで広く使われる基盤へ移行していることを印象付けます。Googleは今後もAIモデルや端末連携を拡充するとみられ、利用者の定着度と実用性が次の焦点となりそうです。












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