
国際協力銀行(JBIC)は8月14日、日米間で合意した対米投融資の第2弾として、米国の天然ガス火力発電所建設2事業に総額約46億1000万ドル、円換算で約7300億円を融資すると発表しました。融資は、米金融大手のシティグループとJPモルガン・チェースとの協調融資で実施されます。
対象は、ペンシルベニア州とテキサス州で計画されている天然ガス火力発電プロジェクトです。JBICはこのうち15億4000万ドルを拠出し、残額を米銀2行が融資します。民間金融機関が担う部分には、日本貿易保険(NEXI)の保険を付け、融資に伴う損失リスクを抑える仕組みとしました。
今回の協調融資は、日米の戦略的投資に関する枠組みに基づく案件で、発電所建設に向けた初期投資を賄うものです。プロジェクトの進み具合に応じて、将来的に追加融資が行われる可能性もあります。
対米投融資では、ドル建て資金を大規模かつ継続的に供給する必要があるため、日本の金融機関にはドル調達の負担が重くなるとの懸念がありました。今回、現地の大手金融機関が貸し手として加わったことで、日本側だけで資金を用意する方式から一歩踏み込み、現地の金融基盤を活用する形が整ったといえます。
2事業の融資額は、ペンシルベニア州向けが23億9700万ドル、テキサス州向けが22億1300万ドルです。ガス火力は再生可能エネルギーの出力変動を補う電源としても位置付けられますが、化石燃料を使う発電であることから、環境負荷や脱炭素方針との整合性も今後の論点となりそうです。
米国の電力需要増加に対応、原発案件も視野に
第2弾はガス火力2事業に加え、次世代原子力発電所の建設を含む計3事業で構成され、全体の事業規模は最大730億ドルと見込まれています。 データセンターやAI関連産業の拡大に伴い、米国では安定的な電力供給を支えるインフラ投資の重要性が増しています。
シティグループは、両ガス火力プロジェクトについて、AI・先端産業を含む電力需要の拡大に対応する基盤インフラの確保を目的の一つとして挙げています。また、日米企業によるインフラ整備は、重要分野の供給網強化につながることも期待されています。
今後は、融資案件が実際の雇用創出や電力供給力の増強にどの程度結び付くかに加え、日本側が約束した大規模な対米投融資を持続可能な形で進められるかが問われます。










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