
米国のドナルド・トランプ大統領が、ホルムズ海峡をめぐるイランとの交渉に関し、仲介役を担うオマーンへ軍事行動を示唆する強硬な発言をしました。オマーンは米国の同盟国である一方、イランとも外交関係を保ち、海峡の航行再開に向けた協議で重要な立場にあります。
トランプ氏は、オマーン側の対応が米国とイランの合意形成を阻むと判断した場合、爆撃を含む措置を取る趣旨の発言をしました。ただ、米政権が具体的に何を「妨害」と受け止めるのかは明らかになっていません。
イランとオマーンは、海峡を通る船舶の航路設定を協議しており、イラン政府は通行ルートの座標について折り合いがついたと説明しています。ペルシャ湾へ入る船舶の管理にイランが関与する案も検討されています。航路の安全確保に向けた取り決めがまとまれば、長期化した航行制限の緩和に向けた一歩となる可能性があります。
ホルムズ海峡は、平時には世界の石油・液化天然ガスの約5分の1が通るとされる海上輸送の要衝です。イランは米国とイスラエルによる対イラン攻撃への報復として海峡の大部分を事実上封鎖しており、再開交渉はエネルギー供給や船舶保険、国際物流にも影響する問題となっています。
米国とイランは6月、停戦と海峡の部分的再開を目標とする了解覚書(MOU)に署名していました。しかし、その後に攻撃が再開されたことで、合意の実効性には疑問が残っています。トランプ氏は覚書の延長を模索していない考えを示す一方、イランが核兵器を保有できない状態を最優先目標に据える姿勢を改めて表明しました。
オマーン仲介と米・イラン交渉の行方
オマーンは米国とイランの間で対話の窓口となってきた国であり、今回も海峡の新航路をめぐる技術的・法的協議を進めています。イランのアラグチ外相は、オマーンとの航路合意が近いとの見方を示す一方、海峡の本格的な再開には米国側の対応や賠償を含む条件が関わるとの認識を示しています。
また、トランプ氏はイランのイスラム革命防衛隊(IRGC)と非公式に接触する経路があるとも主張しましたが、IRGC側はこれを否定しました。軍事的圧力を強める米国と、航路管理や経済的条件を重視するイランの隔たりは大きく、オマーンによる仲介が実際の海峡再開と緊張緩和につながるかが焦点です。












-300x169.jpg)