社会・政治 北朝鮮が弾道ミサイル複数発射で小泉防衛相が厳重抗議、日米韓の連携強化へ

北朝鮮は8月20日午後5時過ぎ、複数の弾道ミサイルを発射しました。防衛省の発表によりますと、午後5時4分頃、内陸部から北東の方向に向けて発射されたこれらのミサイルは、最高で約90kmの高さに達し、約320km飛翔したと推定されています。その後、朝鮮半島東岸付近の日本のEEZ(排他的経済水域)の外側に落下したとみられており、現時点で航空機や船舶への被害報告は確認されていません。
訪問先のインドで取材に応じた小泉防衛大臣は、「これまでの度重なる発射も含め、一連の行動はわが国や地域、および国際社会の平和と安全を脅かすもの」と強い懸念を表明しました。北京の大使館ルートを通じて北朝鮮に対し厳重に抗議し、強く非難したことを明らかにしています。さらに、アメリカや韓国と緊密に連携し、情報の収集と分析を進める方針を強調しました。
北朝鮮は今月8月6日と12日にも日本海に向けて弾道ミサイルを発射しています。また、20日の発射では韓国軍合同参謀本部の発表によると約10発の短距離弾道ミサイルが発射されたとされており、軍事的な挑発を急速にエスカレートさせています。この背景には、17日から開始された米韓合同軍事演習を強くけん制する戦略的な意図があると分析されています。日米韓の3カ国は、ミサイル警戒データのリアルタイム共有メカニズムを運用しており、地域の安定確保に向けて防衛協力を一段と深めている状況です。防衛力整備の観点からも、日米韓による即応体制の強化は急務となっており、小泉防衛大臣が示す通り、国際社会と歩調を合わせた抑止力の向上が求められています。
日本の防衛政策への反発と金与正氏による「生存不可」の威嚇
日米韓の連携強化に対し、北朝鮮側は極めて強硬な姿勢を示しています。北朝鮮国営メディアの報道によると、金正恩朝鮮労働党総書記の妹である金与正党総務部長は19日、日本の防衛政策を「無分別な軍事的膨張の試み」と痛烈に批判する談話を発表しました。「わが軍事指導部は日本の脅威を抑止、制圧することを軍事戦略の一環と見なし始めた」と言及し、日本を「軍事的目標と見なす認識が強まった」と強調しています。さらに、「日本が間違った選択を企図すれば、即座に生存不可能なせん滅的猛攻撃を受けるだろう」と威嚇しました。
この発言の背景には、日本が進める反撃能力の保有に対する強い警戒感があります。与正氏は8月5日にも、海上自衛隊のイージス艦「ちょうかい」が実施した米国製巡航ミサイル「トマホーク」の実射試験に反発する談話を出していました。北朝鮮は、日本の先制攻撃能力の保有が実行段階に入ったと糾弾しており、日米韓の防衛協力や地域の安全保障環境に対する強い警戒感を示しています。












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