
栃木県鹿沼市の東武日光線・新鹿沼駅構内で除草作業中の男性作業員4人が特急列車と接触して死亡した事故で、栃木県警は8月23日、業務上過失致死の疑いで、作業の元請け会社だった東武鉄道グループの東武建設を家宅捜索しました。警察は、線路内作業に伴う安全管理や現場での連絡態勢に問題がなかったかを調べています。
事故は8月20日午前10時45分ごろ、新鹿沼駅構内で発生しました。東武日光発浅草行きの特急「スペーシアX2号」6両編成が、線路付近で除草していた作業員4人と衝突し、4人は搬送先の病院で死亡が確認されました。列車の乗客・乗員にけがはなかったとされています。
死亡したのは、宇都宮市の石川一芳さん(67)、渡辺利彦さん(65)、日光市の大毛茂信さん(53)、佐藤和也さん(54)です。当時は7人が除草作業に従事し、見張り役を含め計10人が現場にいたとされます。
東武鉄道の説明では、列車の運転士は作業現場への進入に際し、安全確認に関する合図を確認していたといいます。一方で、実際には作業員4人が線路から退避していなかったことから、列車接近の情報や退避の指示が現場全体に適切に伝わっていたかが大きな焦点となっています。見張り員の配置や合図、作業責任者と作業員の間の連絡手順などについて、捜査当局が確認を進める見通しです。
東武建設は東武鉄道から除草作業を請け負っていました。鉄道施設内の作業では、列車の運行情報を確実に共有し、作業員全員が速やかに退避できる体制を整えることが不可欠です。今回の事故では、作業の開始から列車が通過するまでの各段階で、どのような安全確認が実施されたのかが問われます。
合図確認と退避のずれ、再発防止へ検証課題
県警はすでに特別捜査班を設け、事故当時の作業計画、連絡記録、関係者の認識などを調べています。家宅捜索では、作業指示書や安全管理に関する書類、通信手段の運用状況などを押収・分析し、業務上必要な注意義務が尽くされていたかを慎重に判断するとみられます。
事故直後には、列車接近に関する情報共有に不備があった可能性も指摘されました。作業現場で合図が出されていても、作業員全員の退避完了を確認できなければ重大事故を防ぐことはできません。捜査の進展とともに、元請け・発注者を含む安全管理の責任分担、現場での確認手順、再発防止策の具体化が注目されます。












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