
すでに死亡している40代の元営業社員の男性が、複数の顧客から不適切に金銭を受け取っていた疑いが判明しました。プルデンシャル生命保険が8月24日に発表したもので、元社員は川崎市の多摩支社に所属していました。同社は被害の件数や金額を含む全容について調査を進めています。
注目されるのは、不適切な金銭受領が、新規契約の販売活動を自粛した2月9日以降にも起きていた可能性がある点です。同社は一連の金銭詐取問題を受け、販売活動の自粛を開始しました。その後、組織改革や再発防止策に時間を要するとして、自粛期間を11月5日まで延長しました。
同社によると、今回の元社員は架空の高金利預金があるかのような、事実と異なる説明をして金銭を受領した疑いがあります。生命保険会社の営業社員が顧客から現金を直接受け取る取引には、特に慎重な確認が必要です。
顧客は説明内容だけでなく、契約書類、振込先、会社の正式な窓口などを確認する必要があります。会社側にとっても、営業担当者個人を介した資金のやり取りを見逃さない管理態勢が不可欠です。
顧客からの申し出をきっかけに、同社は今回の事案を把握したといいます。不適切な金銭受領の疑いが複数の顧客に及ぶとされるため、被害の範囲は現時点では確定していません。
事実関係を丁寧に確認するには、顧客の記録や資金の流れ、当時の説明内容を一件ずつ照合する作業が必要です。元社員が死亡していることは、会社が本人の説明を直接得られないという点で、調査上の大きな制約となります。同社は外部の専門家らで構成する「お客さま補償委員会」を通じ、元社員の担当顧客への連絡などを進めています。
全容把握へ情報提供を呼び掛け 元社員死亡で確認に制約も
プルデンシャル生命は、元社員本人から事情を聴くことができないため、事実関係の確認には一定の制約が生じかねないと説明しました。一方で、顧客保護のためには関係者から幅広く情報を集める必要があるとして、不審な金銭の取り扱いに心当たりがある人へ申し出を呼び掛けています。
同社は、元社員の特定につながるような情報を公表していません。今後は、個別案件の事実確認、被害の範囲や補償の検討に加え、営業社員の行動管理や顧客資金に関する異常を早期に把握する仕組みをどこまで実効性のあるものにできるかが問われます。












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