
高市早苗内閣総理大臣は8月25日、原油価格の高騰を抑えるために政府が実施しているガソリン補助金について、現在の水準を継続する方針を明らかにしました。これにより、レギュラーガソリンの全国平均小売価格は引き続き1リットルあたり170円程度に抑制されることになります。
高市総理は記者団の取材に対し、「国民の皆様の命と暮らしを守り、経済活動に支障を生じさせないよう、中東情勢等対応予備費を活用して、ガソリン価格を引き続き全国平均リッター170円程度に抑制していくことといたしました」と述べました。中東情勢が依然として不透明であり、原油価格の先行きを見通すことが困難な状況下において、長引く物価高が国民生活に与える影響を最小限に食い止めるための重要な措置です。
この方針を実現するため、高市総理は赤沢亮正経済産業大臣および片山さつき財務大臣に対し、実施に必要な基金を確保するようただちに調整を指示しました。資源エネルギー庁が公表した直近の調査結果によると、2026年8月17日時点におけるレギュラーガソリンの全国平均小売価格は169.8円となっており、政府の目標水準内にしっかりと収まっています。さらに、直近の8月20日から8月26日までのガソリン補助金の支給額は1リットルあたり26円に設定されており、高い水準での価格抑制が効いている状態です。
財源としては、直近で2兆5000億円規模で確保されている「中東情勢等対応予備費」を活用する見通しです。4月から6月までの3か月間で投じられた予算は約7700億円に上り、財源となる基金の残高は7月末現在で約2100億円となっていました。政府は予備費を用いてこうした追加の財源を確保し、生活の足である自動車を日常的に利用する地方の生活者や、燃料費が経営コストを直撃する運送・物流業界などへの配慮を最優先した形となります。全国的な経済の冷え込みを防ぎ、実質賃金のプラス転換を下支えする強い狙いも含まれています。
膨らむ財政負担への懸念と「出口戦略」に向けた課題
一方で、本補助金をめぐっては、与党内からも巨額の財政負担を懸念する声が上がっており、いまの170円程度としている基準価格の目安を175円へと引き上げるべきだとする意見も相次いでいました。2022年に開始された本制度には、これまで総額で8兆9668億円もの国費が投じられており、今後も巨額の負担が続くことになります。
これに対し高市総理は、本措置があくまでエネルギー価格高騰を受けた激変緩和措置であることを強調し、「今後の物価動向などを注視しながら、単価や措置の出口を含めた支援のあり方について柔軟に検討する」と述べ、支援策の段階的な見直しに含みを持たせました。国民生活や経済活動への打撃を抑えつつ、どのタイミングでどのように支援を縮小させていくのか、政府には市場環境を見極めた明確な「出口戦略」の提示が強く求められています。












-300x169.jpg)