
ロシアによるウクライナへの全面侵攻開始から4年半を迎えた8月24日、ウクライナのゼレンスキー大統領は、旧ソ連からの独立35周年を祝う記念日に合わせて演説を公開しました。首都キーウの中心部にあるソフィア広場で、現役の兵士や戦死者の遺族らを前にしたこの演説の中で、同大統領は「ウクライナは平和を望んでいるが、簡単に降伏するつもりはない」と述べ、国家の独立と領土を守り抜くための徹底抗戦の構えを改めて世界に向けて強調しました。
この力強い発言の背景には、依然として続くロシア軍による無差別な民間施設への攻撃があります。直前の8月21日には、ゼレンスキー大統領の出身地でもある中部の都市クリビーリフにおいて、地元最大の商業施設がドローンによる激しい攻撃を受けました。この惨劇により、少なくとも16人が死亡し、23人の子どもを含む130人超が負傷するという深刻な事態が発生しています。この惨事に対し、ゼレンスキー大統領はSNSを通じて「我々は必ず報復する」と強い怒りを表明し、ロシアに対する断固たる反撃の意思を示していました。
さらに、独立記念日と同日の24日には、キーウにおいてウクライナを支援する「有志連合」の首脳会合が開かれました。この会合には、イギリスのバーナム首相をはじめ、フランスやドイツなどの首脳も参加して共同議長を務め、各国が連携して継続的な支援を行う意思と結束を確認しています。冬季に向けて想定されるインフラ施設への大規模な攻撃を警戒し、防空ミサイルや弾道ミサイル迎撃技術の共有など、防空体制の抜本的な強化が喫緊の最優先課題として合意されました。侵攻の長期化に伴い民間人の犠牲が拡大する中、国際社会との連帯を深めながら、ロシアに対する圧力を一層強める姿勢が浮き彫りとなっています。
戦時経済を揺るがすウクライナの無人機攻撃、ロシア国内の物流網への打撃
ゼレンスキー大統領が公言した「報復」の言葉を裏付けるかのように、ウクライナ軍はロシアの経済活動や軍事物資の供給を支えるインフラ施設への直接的な打撃を急速に強めています。戦時経済網に対するウクライナ側の反撃として、23日から24日にかけて通信販売大手「オゾン」の物流拠点に対する攻撃が展開されました。ロシアの通信販売大手である「オゾン」は24日、南部地域に位置する自社の物流拠点4か所が、ドローン(無人機)による攻撃の標的になったことを発表しました。
オゾンの拠点をめぐっては、22日以降にサマラ州やオレンブルク州などでも被害が相次いで報告されており、標的となった施設は確認されているだけで少なくとも6か所にのぼります。ウクライナ側はサマラ州などでの攻撃の事実を認めており、ロシアの軍事・経済力を削ぐ狙いがあるとしています。
また、別のロシア大手通販企業の物流施設を狙った一連の攻撃においても、施設が軍民両用品の供給ルートに使用されていると指摘されており、ロシア国内の物流網への圧力が全体的に強まっています。ここ数か月、ウクライナ軍は通販企業の倉庫や製油所への攻撃を相次いで展開しており、ロシア国内の経済基盤やサプライチェーンに直接的な打撃を与えることで、国民に戦争の代償を実感させ、継戦能力を内部から揺さぶろうとするウクライナ側の戦略的な意図がうかがえます。












-300x169.jpg)