SBIホールディングスがFassetへ追加出資、同社はシリーズCで約108億円を調達し評価額10億ドルのユニコーンへ

SBIホールディングスは8月24日、アラブ首長国連邦(UAE)を拠点とするデジタル資産企業であるFasset社に対し、追加出資を行うことを発表しました。Fasset社の発表によると、同社はSBIグループが主導するシリーズCラウンドにおいて6800万ドル(発表時点のレートで約108億円)を調達しました。この資金調達により、Fasset社の企業価値は10億米ドル(約1590億円)に達し、AIとステーブルコインを活用して送金・決済・投資などを包括的に提供する次世代ネオバンクとして、評価額10億ドルのユニコーン企業の仲間入りを果たしました。
Fasset社は、アジアや中東、アフリカなどの新興国市場を中心に、ステーブルコインを活用した送金・決済・投資プラットフォームを展開するネオバンクです。同社は独自の決済インフラである「Own Network」を構築しており、16のブロックチェーンネットワークと100以上のバンキングコリドーを接続しています。現在、世界125の国・地域で300万を超えるウォレットを保有し、年間取引高は400億ドルを超える規模にまで成長しています。
SBIホールディングスによる今回の出資は、2026年5月に実施されたシリーズBでの戦略的出資(調達額5100万ドル)に続くものであり、両社の資本関係をさらに強化する目的があります。Fasset社は今回の資金調達により企業価値が10億米ドルへ達したと発表しています。一方、SBIホールディングスの発表によれば、同社は現在進行中であるシリーズCの完了後にワラント(新株予約権)を行使し、Fasset社を持分法適用関連会社とする方針も同時に発表しており、資本と業務の両面で強固な連携体制を築きつつあります。
自律型AIとステーブルコインが切り拓く、新興国市場の金融包摂
SBIグループとFasset社の連携は、すでに具体的な事業として動き出しています。提携の第一弾として、国際送金サービスを手がける子会社のSBIレミットがFasset社との間で「次世代の国際送金インフラ構築に向けた基本合意書」を締結しました。今後は、マレーシアでのデジタルバンクの共同運営や、Fasset社が発行するトークンの共同流通などを通じて、事業展開をさらに加速させる計画です。
新興国市場ではモバイル端末の高い普及率に対し、十分な金融サービスにアクセスできない層が多く、デジタル金融を通じた金融包摂の実現が急務とされています。SBIホールディングスの北尾吉孝会長兼社長は、「Fasset社は日本と世界の高成長市場を結ぶ重要な金融の架け橋になり得る」と評価し、同社とともにアジア太平洋から中東・アフリカに至る次世代オンチェーン金融システムの構築を進める意欲を示しました。また、Fasset社のモハマド・ラフィ・ホサインCEOも、あらゆる主体をボーダーレスにつなぐ金融の実現に向け、両社が根本的な信念を共有していると強調しています。












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