
米半導体大手エヌビディアは、人工知能(AI)向け半導体の旺盛な需要を背景に、2028年1月期の売上高が前期比で約70%増加するとの見通しを示しました。市場ではAIインフラ投資が過熱し、いずれ減速するのではないかとの懸念も根強かっただけに、同社が中期的な成長継続に自信を示したことは、関連企業や投資家にとって重要な材料となりそうです。
今回の見通しは、エヌビディアが発表した2027会計年度第2四半期(2026年5~7月)の好決算とともに明らかになりました。同四半期の売上高は962億2000万ドルで、前年同期比で2倍を超える増収となりました。市場予想の921億7000万ドルも上回り、主力のデータセンター部門は890億ドルまで拡大しました。生成AIの学習や推論処理に必要な画像処理半導体(GPU)と関連システムへの投資が、クラウド事業者やAI開発企業を中心に続いていることがうかがえます。
コレット・クレス最高財務責任者(CFO)は決算説明会で、2028年1月期の売上高について約70%の成長を予想すると説明しました。市場アナリストが見込んでいた約45%増を上回る水準です。需要面では、供給を増やせれば成長ペースはさらに高まる可能性があるとの認識も示されました。半導体やメモリーなどの供給能力が、販売拡大の制約になり得る構図です。
次の第3四半期(2026年8~10月)については、売上高を1080億ドル前後と予想しました。ロイターが報じた市場予想の1041億9000万ドルを上回る見通しで、四半期売上高が初めて1000億ドルを超える規模に近づいています。一方、AIサーバーに使うメモリー部品の価格上昇は利益率の押し下げ要因です。同社は第3四半期の粗利益率を74%、第4四半期には71~72%程度と見込んでおり、売上成長と収益性の両立が今後の焦点になります。
次世代製品の量産と供給網が焦点に
ジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は、AIインフラ整備が急速に進んでいるとの見方を示し、次世代AIプラットフォーム「ベラ・ルービン」の量産を成長の柱に位置付けました。エヌビディアはGPUだけでなく、CPU、ネットワーク機器、ソフトウエアを含むAIデータセンター向けの総合的な製品群を拡大しており、顧客の設備投資規模を取り込む戦略を進めています。
もっとも、AI投資が大規模な設備投資に依存する以上、クラウド大手やAI企業が投資効率をどう評価するかは引き続き注目されます。エヌビディアの強気見通しはAI向け計算能力への需要の強さを示す一方、メモリー不足、部材コストの上昇、製造・供給体制の確保が成長速度と利益率を左右する局面に入ったことも示しています。












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