
北朝鮮の金先敬外務次官は9月28日、ニューヨークの国連本部で開かれた国連総会一般討論で演説し、日本の安全保障政策を強く批判しました。金氏は、日本が「再軍備」を加速させ、地域全体に「戦争の雲を広げている」と主張。これに対し、日本の梅津茂国連次席大使は答弁権を行使し、専守防衛と非核三原則の堅持を改めて強調して反論しました。
金氏は演説で、日本が国際情勢の混乱を利用し、平和憲法の改正や専守防衛の放棄を進めながら、「前例のない規模で再軍備を加速させている」と非難しました。 また、反撃能力(敵基地攻撃能力)を持つ長距離攻撃兵器の運用に触れ、日本が国連憲章を無視して国際平和を深刻に脅かしているとの認識を示しました。
北朝鮮側は、日本だけでなく日米韓の軍事演習についても批判し、軍事的な脅威が「最悪の記録を更新し続けている」と主張しました。 金氏は米日韓による軍事的な脅威が朝鮮半島に「前例のない安全保障上の不安定さ」を生み出しているとも述べています。
一方、日本の梅津次席大使は、日本が専守防衛の基本方針と非核三原則を堅持していることを強調しました。その上で、「平和を愛する国家として歩んできた道を変えることはない」と述べ、北朝鮮側の批判に反論しました。
核問題をめぐっても、金氏は北朝鮮の「核兵器国としての地位」は恒久的に固定されており、決して覆されることはないと主張。非核化に応じない姿勢を改めて示しました。
国連の場での応酬が示す対立
今回の応酬は、日本と北朝鮮の間で安全保障や歴史認識をめぐる対立が国連の場でも鮮明になったことを示しています。 特に北朝鮮は、日本の防衛力強化を「再軍備」や「軍国主義への回帰」と位置づける主張を展開しており、日本側は専守防衛と非核三原則の堅持によって反論する構図となりました。
同じ日の国連総会では、国連憲章の「旧敵国条項」をめぐっても日本、中国、北朝鮮が答弁権を行使して意見を交わしました。北朝鮮代表は日本を「国連憲章において依然として敵国」と述べ、条項削除の要求を批判。梅津次席大使は、条項を「時代遅れ」と認めた1995年と削除方針を明記した2005年の国連総会決議を挙げ、日本が国際平和と安全に貢献してきたと反論しました。
北朝鮮の核・ミサイル開発や日米韓の安全保障協力をめぐる緊張が続くなか、国連総会での主張の応酬は、今後も北東アジア情勢における対立構図を映し出す可能性があります。












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