
宇宙ごみ(スペースデブリ)の除去事業を展開するアストロスケールホールディングスは、英国連結子会社のAstroscale Ltd(アストロスケール英国)が英国国防省から新規の防衛案件を受注したと発表しました。契約金額は1500万ポンド(税抜き、約31億2000万円)で、契約期間は複数年に及ぶ見通しです。
同社によると、今回の契約は2026年9月29日(英国時間)に締結されました。ただし、提供するサービスの内容については、英国国防省側の要件を踏まえ非開示とされています。
契約金額は複数年度にわたって収益として計上される予定です。一方、この案件は2027年4月期通期の連結業績予想には織り込まれておらず、同社は業績予想への影響を現在精査しています。
アストロスケールは、宇宙空間に残された使用済みロケットや故障した人工衛星などのスペースデブリを除去するサービスや、人工衛星の寿命延長などを手がけています。宇宙ごみの増加は、稼働中の衛星との衝突リスクを高めるだけでなく、通信、測位、気象観測など生活や経済活動を支える宇宙インフラの安定性にも影響を及ぼすため、各国で対策が進められています。
宇宙技術を防衛分野へ拡大
アストロスケールは、デブリ除去で培った技術を安全保障分野にも展開しています。2025年には防衛省から、宇宙監視や宇宙作戦能力の向上に向けた小型実証衛星の試作案件を受注し、国内の安全保障・防衛分野への本格参入を果たしました。
また、防衛省からは、軌道上で自国衛星を監視・防御する技術に関する研究案件も受注しています。この研究では、衛星の防護能力の構築につながる把持機構の開発が進められており、契約金額は約10億円、実施期間は2025年12月から2028年3月までとされています。
海外でも、米国宇宙軍や米空軍研究所などからの受注実績があると同社は説明しています。宇宙ごみの捕獲や除去に必要な、他の物体に接近して観測・接触する技術は、衛星の点検や寿命延長、防衛分野での衛星運用にも応用が期待できます。
今回の英国国防省との契約は、同社が宇宙ごみ除去の技術基盤を、宇宙安全保障や防衛関連サービスへ広げていく流れを示すものといえます。具体的な業務内容は明らかになっていませんが、複数年契約であることから、英国の防衛宇宙分野における継続的な協力関係の構築が見込まれます。









の取締役部長の鉄信一様-280x210.jpg)


-300x169.jpg)