
9月28日、中国の国有自動車大手である広州汽車集団が一汽トヨタ株50%の取得計画を公表しました。一汽トヨタは、トヨタ自動車と中国第一汽車集団(一汽集団)の合弁会社です。
取得するのは一汽集団傘下の中国第一汽車股份が保有する株式で、対価として広州汽車が新株を発行します。両社は9月14日に意向協議書を締結していましたが、その時点では対象企業の名称や取得比率を伏せていました。
広州汽車が上海証券取引所に提出した文書によると、発行するA株の価格は1株5.75元。あわせて資金調達も実施する計画です。取引額は、監査と資産評価が完了していないため、現時点で未定です。
一汽トヨタの株式は現在、一汽股份が50%、トヨタ自動車が約45.8%、トヨタの中国法人が約4.2%を保有しています。計画が実現すれば、広州汽車は一汽側の持ち分をすべて引き継ぎ、トヨタ側と対等の比率を持つ中国側株主になります。
広州汽車はすでに、トヨタとの別の合弁会社である広汽トヨタを運営中。取引が完了すれば、同社のもとにトヨタとの合弁会社が2社並ぶ形です。
中国の自動車市場では電気自動車(EV)を中心に価格競争が激しく、各社は収益性の確保と生産・開発体制の効率化を迫られています。広州汽車には、トヨタとの2つの合弁会社で製品開発や部品調達などを効率化する狙いがあるとみられます。同社の業績も厳しく、最終損益は2025年通期で約87億8000万元、2026年1〜6月期で約44億7000万元の赤字でした。
第一汽車との戦略協力を深化
提出文書では、今回の取引を一汽と広州汽車の戦略的協力を深める重要なプロジェクトと位置づけています。取引後は一汽股份が、戦略面で影響力を持つ第2位株主になる見通しです。一方、広州汽車は、実質的な支配者に変更はないとしています。
再編の背景には、中国政府の後押しもあります。9月11日には国家発展改革委員会が、市場原理に基づく企業の合併・再編を積極的に支援する方針を示しました。中国では自動車の過剰な生産能力が問題視されており、一汽、広州汽車の双方とそれぞれ合弁を組んできたトヨタの体制も、見直しの対象となるかもしれません。
今回の動きは、中国自動車業界の再編がトヨタの中国事業に及ぶ局面に入ったことを示すものです。取引額や最終的な株主構成は監査・評価の結果を待って固まる見込みで、今後の進展が注目されます。












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