【開催報告】映画・講演・体験で「盲ろう」の世界と出会う1日。「盲ろうコミュニケーション・キャンパス」を開催

2026-2-12

大学生ら若年層含む300名超が来場、体験ブースは満席の盛況に

認定NPO法人東京盲ろう者友の会

認定NPO法人 東京盲ろう者友の会(所在地:東京都新宿区、理事長:藤鹿一之)は、2026年2月11日(水・祝)、牛込箪笥区民ホールおよび東京都盲ろう者支援センターにて、視覚と聴覚の両方に障害がある「盲ろう」への理解を深めるイベント「盲ろうコミュニケーション・キャンパス ~見えない・聞こえない世界を“自分ごと”に~」を開催いたしました。
当日は、大学生を中心とした若年層約40名を含む、300名ほどの方にご来場いただきました。映画上映や盲ろうの福島智氏(東京大学先端科学技術研究センター特任教授)の講演が行われたホール会場は熱気に包まれ、疑似体験やワークショップが行われた体験会場は事前予約で満席となるなど、大盛況のうちに幕を閉じました。

東京都盲ろう者支援センターでの「盲ろうコミュニケーション・キャンパス」の様子

東京都盲ろう者支援センターでの「盲ろうコミュニケーション・キャンパス」の様子

■開催の背景と目的

「盲ろう者」は視覚と聴覚の両方に障害を併せ持つため、情報入手やコミュニケーション、移動に困難を抱えています。その自立と社会参加には、通訳・介助者の存在が不可欠ですが、近年、若年の支援者不足が課題となっています。
本イベントは、将来の共生社会を担う若年層や一般市民の方々に、映画や講演、体験を通じて「盲ろう」の世界を知っていただき、支援への興味・関心を喚起することを目的に開催されました。

<当日の様子>

【A会場:牛込箪笥区民ホール】心で感じる「盲ろう」の世界
A会場は「感情に訴える場」をコンセプトに、映画上映と講演会を実施しました。
午前中は、世界で初めて盲ろう者の常勤大学教員となった福島智さんと母・令子さんの実話を基にした映画『桜色の風が咲く』を上映。180名を超える観客が、暗闇と無音の世界で希望を見出していく親子の物語に見入っていました。
午後は、福島智氏ご本人による講演会を開催。約220名の参加者が詰めかけました。福島氏は、ユーモアを交えながら、自身の生い立ちやコミュニケーションの重要性について語り、参加者は熱心に耳を傾けていました。質疑応答では、Webフォームを通じて会場から多くの質問が寄せられ、関心の高さがうかがえました。

 

福島智さんの講演会の様子

福島智さんの講演会の様子

【B会場:東京都盲ろう者支援センター】体験を通じて「自分ごと」に
B会場は「体験と学びの場」として、より実践的なプログラムを展開しました。
「盲ろう疑似体験」および「ミニセミナー(盲ろう児教育、触手話・弱視手話、指点字)」は、事前申し込みの段階で定員(各20〜30名)が全て埋まるほどの人気となりました。
参加者はアイマスクと耳栓を装着して「見えない・聞こえない」状態を体験したり、盲ろう者と直接触れ合いながら「指点字」や「触手話」でのコミュニケーションに挑戦したりと、障害を“自分ごと”として捉える貴重な時間を過ごしました。

盲ろう疑似体験の様子

盲ろう疑似体験の様子

■参加者の声(アンケートより抜粋)

来場者からは、多くの感動や気づきの声が寄せられました。

  • 言語聴覚士を目指している学生です。聴覚障害についての授業の中で、盲ろうについても少しだけ勉強するのですが、実際に盲ろう者の方がいらっしゃったときにどうしたらいいのか、全然分からなかったです。しかし、今回のイベントに来て、ようやく盲ろう者とのコミュニケーションの入口に立てたような気がします。
  • 大学で様々な障害について勉強していますが、盲ろう者と実際に関わったり、話を聞いたりしたことはなかったので大変勉強になりました。映画は2度目の視聴でしたが、とても感動しました。ほぼ福島さんの実話だと聞き、感銘を受けました。特別支援学校の教員を目指しているため、今後盲ろう者・児と関わることがあると思うので今回のイベントを参考にさせていただきます。
  • 福島さんの講演に参加させていただき、1対1のコミュニケーションを支える通訳だけではなく、周囲の状況も伝え、孤独にならない「世界を広げるための通訳」の大切さをすごく学びました。大変貴重なお話が聞けて良かったです。

■主催者コメント

認定NPO法人 東京盲ろう者友の会 事務局長 前田 晃秀
「本日は、予想を上回る多くの方にご来場いただき、誠にありがとうございました。特に、盲ろうについて興味・関心を抱く40名もの学生の方々に参加いただけたことは、これからの盲ろう者支援を考える上で大きな希望です。
『見えない、聞こえない』という過酷な状況にあっても、コミュニケーションという架け橋があれば、人はつながり、豊かに生きることができます。今回のイベントが、皆様にとって「盲ろう」を知る第一歩となり、盲ろう者を含め、誰もが安心して暮らせる地域社会づくりにつながることを願っております」

 

■開催概要

イベント名: 盲ろうコミュニケーション・キャンパス ~見えない・聞こえない世界を“自分ごと”に~
日時: 2025年2月11日(水・祝) 10:30~16:30
会場:
A会場:牛込箪笥区民ホール(新宿区箪笥町15)
B会場:東京都盲ろう者支援センター(新宿区岩戸町4)
内容: 映画『桜色の風が咲く』上映、福島智氏講演会、盲ろう疑似体験、コミュニケーション体験、ミニセミナー等
主催: 認定NPO法人 東京盲ろう者友の会
助成: 令和7年度 独立行政法人福祉医療機構 社会福祉振興助成事業

 

■認定NPO法人 東京盲ろう者友の会について

東京盲ろう者友の会は、視覚と聴覚の両方に障害がある「盲ろう者」の自立と社会参加を支援する団体です。1991年の設立以来、盲ろう者向け通訳・介助員派遣事業・養成事業、生活訓練、社会参加促進などを通じて、盲ろう者の福祉向上に取り組んでいます。
所在地:東京都新宿区岩戸町4番地 87ビルディング岩戸町2階
代表者:理事長 藤鹿 一之
設立:1991年4月
URL:http://www.tokyo-db.or.jp

【本件に関するお問い合わせ先】
認定NPO法人 東京盲ろう者友の会
TEL:03-6228-1282(平日9:30~17:00)
E-mail:tokyo-db@tokyo-db.or.jp

 

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