大阪ダブル選で維新が完勝 吉村氏・横山市長が続投、「大阪都構想」3度目の設計図づくり本格化へ

大阪ダブル選で維新が完勝 吉村氏・横山市長が続投、「大阪都構想」3度目の設計図づくり本格化へ

大阪府知事と大阪市長の出直しダブル選挙は8日に投開票が行われ、日本維新の会公認で立候補した前大阪府知事の吉村洋文氏と前大阪市長の横山英幸氏が、ともに再選を果たしました。 衆院選と同日実施された今回のダブル選は、「大阪都構想」への3度目の挑戦に道筋を付けるかどうかが最大の焦点とされ、吉村氏は日本維新の会代表としての全国的な知名度を背景に、大阪の成長戦略として都構想の必要性を訴え続けました。 一方で、住民投票で2度否決された構想を再び問う手法や、任期途中での辞職による「出直し」に対しては、維新内部や他党から「なぜ今なのか」「大義が見えにくい」といった批判も上がっていました。 それでも結果として、大阪府と大阪市のトップポストを維新が引き続き押さえたことで、府市一体で進めてきた行財政改革路線と、二重行政の解消を掲げる都市制度改革の方向性は、有権者から一定の信任を得た形となります。

今回のダブル選は、吉村氏と横山市長が1月中旬に任期途中での辞職願提出の意向を示したことから動き出しました。 両氏は、万博後の大阪の成長を見据え、「副首都」構想の実現に向けて都構想の是非を改めて問い直す必要があると説明し、衆院選と同日の実施によって「一度に民意を問う」ことを掲げました。 しかし、こうしたトップダウン型の決定には「蜂の巣をつついたような騒ぎ」と表現されるほどの反発が党内で起き、地方議員からは「出直しダブル選のタイミングや手法は適切なのか」との疑義も相次ぎました。 それでも最終的に維新はダブル選への挑戦で足並みをそろえ、主要野党が候補者擁立を見送った選挙区もある中で、吉村氏と横山市長は再選を決めました。 今回の完勝によって、維新は大阪ローカルの基盤を維持しつつ、国政レベルでの影響力拡大と都市制度改革の同時推進を目指すことになります。

「都構想」3度目の設計図づくりと副首都構想 国政との連動と今後の焦点

吉村氏は当選確実が伝えられた後の会見で、「副首都については連立合意に入っていて通常国会で審議が高まっていこうかと思う。都構想の設計図づくりをさせていただきたい」と述べ、「大阪都構想」の制度案を議論する法定協議会の早期設置に強い意欲を示しました。 維新が自民党との連立協議に向けて提示してきた「副首都構想」は、東京一極集中の是正や大規模災害時のバックアップ機能確保を目的とするもので、その骨子案は住民投票で2度否決された大阪都構想を下敷きにしていると指摘されています。 副首都としての指定要件には、特別区の設置など大阪市廃止・再編を前提とする規定が含まれており、大阪が副首都となるためには、府市の二重行政解消を伴う都構想の実現が実質的な条件となる構図です。

一方で、これまでの2度の住民投票では僅差で反対が上回っており、都構想を巡っては地域コミュニティのあり方や権限・財源配分への懸念も根強く残っています。 吉村氏自身、かつては「3度目の挑戦はしない」と述べていたこともあり、今回の方針転換には「公約になかった再挑戦だ」との批判が党内外から上がっているほか、国政政党の代表と副代表が地元選挙に注力することで、全国展開への影響を懸念する声も出ています。 今後は、大阪府市両議会で法定協議会設置の議決を得られるかどうか、そして副首都構想を巡る国会審議の進展と連動させながら、3度目の住民投票の実施時期や内容をどう詰めていくかが最大の焦点となります。 ダブル選で示された民意が、都構想・副首都構想の具体的な制度設計や、全国的な地方分権議論の火種となるのか、引き続き注目が集まります。

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