桜田ひより主演映画「この夏の星を見る」に加速キッチンの宇宙線検出器が登場!
2025-5-30
加速キッチン合同会社

『この夏の星を見る』ポスタービジュアル組み写真 ©︎2025「この夏の星を見る」製作委員会
概要

映画「この夏の星を見る」で御崎台高校の宇宙線クラブの検出器として登場する宇宙線検出器
直木賞作家・辻村深月氏原作の小説『この夏の星を見る』が桜田ひより主演で実写映画化され、2025年7月4日に全国公開されます。本作には、加速キッチンが支援する中高生の探究活動をモデルにした宇宙線クラブ(注1)が登場し、その観測シーンで実際の宇宙線検出器が使用されています。劇中で用いられた検出器は、現役の中高生がふだんの探究活動で使用している実機を撮影現場へ持ち込み、調整・設置を担当しました。
検出器1 女子学院中学校高等学校天文班が使用している宇宙線検出器
御崎台高校の宇宙線クラブの検出器として登場するものが女子学院中学校高等学校・天文班で使っている宇宙線検出器です。天文ドームに常設し、24時間体制で宇宙線を観測しており、2024年5月には大規模太陽フレアに伴うフォーブッシュ効果(銀河宇宙線強度の一時的減少)(注2)を捉えることに成功しました。現在も同じ検出器を持つアメリカのシカゴの高校生と定期的にオンライン交流をしながら研究を更に進めています。

女子学院中学校高等学校の天文ドームでの宇宙線観測の様子
と小林美登里(女子学院高等学校、当時高校2年生)とメンターの丸田京華東北大学修士2年生当時main.jpg)
撮影現場で検出器の準備を行った塚本葉月(女子学院高等学校、当時高校2年生)と小林美登里(女子学院高等学校、当時高校2年生)とメンターの丸田京華(東北大学修士2年生当時)
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2024年5月に発生した太陽フレア現象(Credit: NASA/SDO)
で太陽高エネルギー粒子を観測した際に宇宙線が減少している。sub4-300x205.png)
女子学院中学校高等学校が捉えた宇宙線の到来頻度減少。⼈⼯衛星GOES(⽶国NOAA)で太陽高エネルギー粒子を観測した際に宇宙線が減少している。
検出器2 順天高等学校の高校生が使用しているコガモ検出器
ひばり森中学校の理科室で中井天音が発表するシーンで「コガモ検出器」と手乗りサイズの「ミニクラゲ検出器」が登場します。コガモ検出器は、京都大学の榎戸輝揚准教授が推進する雷雲からのガンマ線を観測する「雷雲プロジェクト(注3)」で使用されている装置です。加速キッチンの中高生もこのコガモ検出器や雷雲プロジェクトのデータを使った探究を行っています。
(注4)にてコガモ検出器で雷雲ガンマ線観測を行う跡部蒼(順天高等学校、当時高校2年生)sub2-300x225.jpg)
Langmuir Laboratory(アメリカ・ニューメキシコ州)(注4)にてコガモ検出器で雷雲ガンマ線観測を行う跡部蒼(順天高等学校、当時高校2年生)

宇宙線を検出するとクルクル光るミニクラゲ検出器
加速キッチンについて
加速キッチンでは、映画に登場した検出器をはじめとして10種類以上の宇宙線検出器を中高生向けに貸与し、映画に登場する「宇宙線クラブ」のような探究活動を支援しています。中高生でも組み立てられるような検出器も提供しており、映画で登場する「手作り望遠鏡での星空観測」と同じように、「手作り宇宙線検出器で宇宙線観測」ができます。
この宇宙線探究サポートは、2020年2月のコロナ禍に、学校に通えずさまざまな活動を中止せざるを得なかった中高生に、自宅でも探究活動ができるよう宇宙線検出器を貸与したことがきっかけです。宇宙線はさまざまな天体現象により地球に降り注いでおり、天体観測と同様に世界中どこでも観測が可能です。映画に登場する高校生のように、直接会えない状況でもオンラインで交流を深めることでネットワークが広がり、現在では国内外で200名を超える中高生が宇宙線探究に取り組むようになりました。さらに女子学院高等学校のように、オンラインを活用して海外の高校生と協力した観測事例も数多く生まれています。映画を通じて、このようなオンラインで宇宙線を介して交流を深める中高生たちの活動をぜひ感じていただければと思います。
注釈
注1 宇宙線:様々な天体現象によって生じた高エネルギーの素粒子で宇宙空間を飛び回っている。地上ではおよそ手のひらに一秒に1つ通り抜けるぐらい降り注いでいる。
注2 フォーブッシュ効果:太陽活動に伴う磁気嵐の発生時、地球に降り注ぐ銀河宇宙線の強度が急激に減少し、その後数日かけて回復する現象。これは、太陽フレアで放出された荷電粒子が宇宙線を遮蔽するためと考えられている。
注3 雷雲プロジェクト:雷雲からのガンマ線を観測する市民科学型プロジェクト。冬季に雷雲が頻繁に発生する金沢市周辺に居住する市民サポーター宅の庭先にコガモ検出器が設置され、約70台規模の観測網として運用されている。
注4 Langmuir Laboratory:アメリカ合衆国ニューメキシコ州中央部、標高約3,240メートルのマグダレナ山脈に位置する大気研究のための科学実験施設。1963年にニューメキシコ工科大学によって設立され、雷、雹、雨を引き起こす雲のプロセスを研究している。
関連リンク
映画「この夏の星を見る」:https://www.konohoshi-movie.jp/
加速キッチン:https://accel-kitchen.com/
雷雲プロジェクト:https://fabcafe.com/jp/labs/kyoto/thunderstorm/
本件に関するお問合せ先
加速キッチン合同会社
Mail:info@accel-kitchen.com
Tel:03-4500-0403
Web:https://accel-kitchen.com/
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