13,103人が来場!名古屋刑務所が主催する「東海北陸・みよし矯正展」イベントレポート

中部矯正管区および名古屋刑務所主催の「東海北陸・みよし矯正展」が開催されました。2025年で35回目を迎えたイベントは、刑務所で作られた製品の販売や矯正行政の取り組みを紹介することで地域社会との連携を深めることを目的としています。
「東海北陸・みよし矯正展」は東海北陸地方における最大規模の矯正展です。さまざまな催し物により大盛況となった当日の様子を紹介します。
<目次>
プリズンフードフェスティバルが大盛況

2025年10月18日(土)、19日(日)に開催された「東海北陸・みよし矯正展」には2日間で13,103人が訪れました。両日とも先着100名の方に横須賀刑務所製の石鹸「ブルースティック」がプレゼントされます。その影響もあり、開場前には300人を超える来場者が行列を作っていました。

2025年は「プリズンフードフェスティバル」が開催されました。このフェスでは名古屋刑務所の食堂で提供されている食事のレシピを参考に作られた弁当を販売。「監獄カレー」など矯正展オリジナルのフードブースが出店していました。

プリズンフードのラインナップは、矯正展が開催される日毎に異なります。受刑者の食事について説明したパネルもあり、1日3食のバランスがとれていることがわかりました。受刑者の健康に配慮しながら楽しませようとする管理栄養士の工夫が感じられます。

今回の東海北陸・みよし矯正展で、「獄旨ドーナツ」が新発売されました。これは、岡崎医療刑務所内で作られている、おから入りドーナツのレシピを基に再現された注目の商品です。

ここでしか味わえない限定メニューを求めて来場者が列を作っていました。どのブースも正午の時間帯には完売するほどの人気でした。

また、刑務所の構内には23台のキッチンカーが出店。台湾ラーメンを提供する名店「味仙(みせん)」や全国展開する「世界の山ちゃん」のブースもあり、たくさんの方々が並んでいました。

中部地方に伝わる郷土料理である五平餅も人気でした。

会場内ではペットボトル飲料も販売されていました。残暑が残る10月での開催だったのでアイスボックスで冷やされているのが特徴的でした。

刑務所内の食堂にあるテーブルやイスが、飲食店ブースの休憩スペースの一角に利用できるものとして設置されていました。

テントの休憩スペースもメインステージ前に設けられていました。広々としたスペースはキッチンカーや販売ブースで購入したものを楽しむ方や休憩する方々で賑わっていました。
高品質・低価格な刑務所作業製品が集結

矯正展の人気コーナーが刑務所作業製品の販売ブースです。数多くの刑務所作業製品が展示即売されていました。

名古屋刑務所の推薦商品のひとつが、将棋のコマ型のメモ帳。愛知県は将棋棋士である藤井聡太氏の出身地であり、一緒に地元を盛り上げたいという意図で開発したそうです。

また、木製の収納家具であるミリタリーボックスもおすすめ商品とのこと。この商品は刑務所で作られた木製の家具をさらに加工したものです。使いやすさを考えて刑務所が工夫をしていることが伝わります。

横須賀刑務支所で作られているブルースティックや函館少年刑務所で作られているマル獄シリーズも販売されていました。

タンスやテーブルなどの大型の木工家具も多く展示されています。

革製品の靴や鞄などは購入しやすい価格で販売しているため、リピーターも多いそうです。
名古屋刑務所の歴史を感じられる所長室ツアー

2024年に続いて名古屋刑務所の所長室も公開されていました。所長の椅子に実際に座ることもでき、来場者はその座り心地を体験しながら所長の雰囲気を感じ取っていました。また、子どもは刑務官の服を着て記念撮影もできます。

歴代所長の顔写真や時代の移ろいを感じられる空撮写真も掲示されており、名古屋刑務所の長い歴史が伝わってきました。

刑務官が歴史を教えてくれることで、名古屋刑務所に関する理解が深まる場でもありました。
刑務所の生活や取り組みを体感できる所内見学

刑務所の中を歩いて見て回ることのできる所内見学が実施されていました。単独室を再現したブースもあり、室内にテレビが設置されていることなどの意外な事実を知ることができました。

名古屋刑務所をはじめとする矯正施設では、再犯防止に向けて受刑者の矯正を支援しています。再犯の主な原因は「住む場所がない」「就職先がない」という2つの要因です。そのためには社会全体での理解と支援が求められます。
こうした背景のもと矯正展は開催されており、それらの活動に触れることのできる広報パネルが展示されていました。

受刑者が作った文芸作品も展示されています。

2025年6月1日から「拘禁刑」が実施されています。矯正活動における大きな変化とあったことも紹介もされていました。
大人も子どもが一緒に楽しめる体験コーナー

機能向上作業の体験コーナーもありました。機能向上作業とは、身体機能や認知機能の低下を防ぎ、改善させることを目的とした作業活動です。主に高齢者や障害、疾患を持つ方が取り組んでいます。このコーナーでは折り紙でかごあみを作る体験を通じて、矯正活動の一環に触れることができました。

みよし市更生保護女性会のブースでは、和紙ちぎり絵の体験会が催されていました。子どもたちがスタッフに作り方を教わり、世代を超えた交流が生まれる素敵な場でした。

ヘアメイクアップアーティストによる本格的なメイクを子供が体験できるコーナーもありました。メイクを受けた女の子たちが嬉しそうに笑顔で、家族に写真を撮影してもらっている姿が印象的でした。
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「己書(おのれしょ)」という筆ペンを使った体験やドローン操縦体験などのブースもありました。

護送用車両や刑務作業の一環で使われる車両が展示されており、触れることができます。車両の前で記念撮影をする方々も見られました。
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性格検査コーナーでは、刑務所で実際に行われる性格検査を模倣した簡易版を無料で体験できます。60の質問に「はい/いいえ」で回答するしていくことで自身の性格の特徴を知ることができるようになっています。
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机に向かい、黙々と質問に回答する来場者。回答が終わると、性格検査の結果が約1〜2分で印刷され、持ち帰ることが可能です。結果を見せ合って楽しむ来場者同士の姿も見られ、会場は和やかな雰囲気に包まれていました。
トヨタクラシックカーの展示など地域住民の方々でにぎわうブース

刑務所や一般企業を含む約50のブースが出展され、製品販売や活動紹介、遊び体験などが行われ、来場者の注目を集めていました。

トヨタクラシックカーオーナークラブの方々が所有するクラシックカーがずらりと並んでいるスペースもありました。おり、オーナー自らが車の説明をしてくれたり、車に乗せてくれたりして、子どもも大人も愛知ならではの展示を楽しんでいました。
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TAMIYA(タミヤ)のラジコンを実車化した車両が展示され、実際に中に入ることもできます。車と一緒に子連れの家族が記念写真を撮影する姿が多く見られ、注目を集めていました。

ミニショベルカー、キーホルダー作り、くじ引き、かご作り、ボードゲームやカードゲーム、輪投げなど、大人も子供も一緒に楽しめるブースもあり、多くの人で賑わっていました。
ゲストと地域住民が一緒に盛り上がるステージイベント

2025年の「東海北陸みよし矯正展」で1日署長を務めたのは元フィギュアスケート選手の中野友加里さん。名古屋刑務所の取り組みや刑務所作業製品に関する説明を受けながら会場内をまわり、刑務所作業製品の種類の多さに驚いていました。

中野友加里さんのトークショーもステージで繰り広げられました。トークショーのスペシャルゲストはファッションモデルであり、NHK名古屋局でキャスター・ディレクターとして活躍する加藤里奈さんです。

メインステージでは、スペシャルライブとして「OS☆U」「Cool-X」「Star☆T」「Re:Clash」も出演。また、ダンスや和太鼓演奏など地元の方々によるステージも盛り上がっていました。

みよし市のご当地キャラクター「キューちゃん」と更生保護のマスコットキャラクター更生ペンギンの「ホゴちゃん」も矯正展に参加していました。子どもと一緒に撮影する様子が見られました。
東海北陸・みよし矯正展を通じて地域の方々へ伝えたいこと
東海北陸・みよし矯正展を通じて伝えたい想いについて、名古屋刑務所の統括矯正処遇官・土川さんにお話を伺いました。
「2025年6月に刑法が一部改正され、全国の刑務所では受刑者の改善更生を重視する『拘禁刑』がスタートしました。当所もアイデアを出しながら、再犯防止につながる取組を実施しています。変わろうとする刑務所の姿を見てもらい、地域の皆さんに理解していただければ幸いです。
これからの刑務所は、地域との連携のもとに歩んでいきます。今回、刑務所の献立を各事業所に提供し、刑務所の味を再現した「プリズン弁当」を販売したこともその一環です。コラボを通して垣根をなくし、知恵や力を借りながら、刑務所の使命である再犯防止を進めていきます。
刑務所作業製品の売上は、刑務作業の新たな原材料や犯罪被害者への支援等の資金
となっています。また、会場で製品を手に取っていただく姿は、受刑者の働く喜びに
つながることから、受刑者にも会場の様子を伝えて更生の意欲につなげていきたいです」
中部地方で最大規模の名古屋刑務所

名古屋刑務所の最寄駅は、名鉄豊田線の三好ヶ丘駅。駅から徒歩20分もしくはバスで10分ほどの距離にあります。法務省矯正局の中部矯正管区に属する刑務所であり、その地域で最大の規模を持つ基幹施設。
収容定員は2,427名で、477名が収容されています(2025年11月1日時点)。
中部矯正管区は、法務省矯正局の地方支分部局として、管轄地域(富山県、石川県、福井県、岐阜県、愛知県、三重県)内にある矯正施設(刑務所、拘置所、少年院、少年鑑別所)の管理運営を図るための指導監督調整等に当たっています。
名古屋刑務所がある中部矯正管区について
https://www.moj.go.jp/kyousei1/kyousei08_00106
所在地
〒470-0208 愛知県みよし市ひばりヶ丘1-1
交通手段
●名鉄豊田線「三好ヶ丘駅」下車徒歩20分
TEL 0561(36)2251
FAX 0561(36)2256
刑務所作業製品の展示場も併設されています。
〇営業時間
9時~12時15分、13時~15時45分(土日祝日を除く)
〇展示・販売製品
名古屋刑務所で製作された木工製品、洋裁製品、印刷製品、金属製品、窯業製品をはじめ、全国の刑務所から集められた様々な刑務所作業製品が展示されています。
名古屋刑務所
https://www.moj.go.jp/kyousei1/kyousei05_00058.html
前回の「東海北陸・みよし矯正展」の記事はこちらから。




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