世界自然遺産・知床のまち北海道羅臼町が「ネイチャーポジティブ宣言」を発出
2026-3-4
― 自然を守るだけでなく、回復させ、知床・らうす未来創造図の実現へ ―
羅臼町役場
北海道羅臼町(所在地:北海道目梨郡羅臼町、町長:湊屋 稔)は、世界自然遺産・知床を有する自治体として、生物多様性の保全と回復を軸に、自然と人が共に豊かになる地域づくりを目指し、「羅臼町ネイチャーポジティブ宣言」を発出しました。
本宣言は、自然をこれ以上損なわない「保全」にとどまらず、損なわれた自然を回復させ、プラスの状態へ導く「ネイチャーポジティブ(Nature Positive)」の考え方を、羅臼町のまちづくりの中核に据えることを内外に示すものです。

ネイチャーポジティブ宣言の背景
近年、世界規模で生物多様性の損失が進行し、自然環境の劣化が社会や経済にも大きな影響を及ぼしています。こうした中、国際社会では「自然を回復軌道に乗せる」ことを目標とするネイチャーポジティブの考え方が共有され、自治体や企業、地域社会による主体的な行動が求められています。
世界自然遺産・知床を有する町として、羅臼町は、その価値を守り次世代へ継承する責任を担っています。
これまで自然と共に歩んできた地域だからこそ、単に守るにとどまらず、自然を回復し豊かにしていくというネイチャーポジティブの理念を自らの意思として表明することは、遺産地域の一翼を担う自治体としての責務であると考えます。

流氷を割って進むスケソ漁船

シャチの群れ

鮭の稚魚放流

知床岬を目指す「ふるさと少年探検隊」
宣言に込めた羅臼町の考え方
羅臼町のネイチャーポジティブ宣言は、次の考え方を基本としています。
- 生物多様性の保全・回復を、地域づくりの基盤に据えること
- 漁業・観光など、自然と共生する産業の持続可能な発展を目指すこと
- 町民、事業者、関係団体、研究機関など多様な主体が連携・協働すること
- 自然の価値を「守る」だけでなく、「活かしながら未来へつなぐ」こと
本宣言は、行政単独の取組ではなく、地域全体でネイチャーポジティブを実現していくための共通の指針として位置づけています。
今後の主な取組(予定)
羅臼町では、ネイチャーポジティブ宣言を起点として、以下の取組を段階的に進めていく予定です。
- 生物多様性の保全・回復に資する地域施策の推進
- 持続可能な漁業・観光と自然保全の両立
- 環境教育や人材育成を通じた次世代への意識醸成
- 企業・研究機関・関係団体との連携による実践的な取組の創出
これらを通じて、自然環境の保全と地域経済・暮らしが好循環する「ネイチャーポジティブな地域づくり」を目指します。

羅臼町の海について学ぶ羅臼高校の水産教室
町長コメント
「世界に誇る知床の自然は、羅臼町の暮らしと産業、そして私たちの誇りを支えてきた、かけがえのない存在です。私たちはこれまで、流氷の海とともに生きる漁業や、自然の価値を学び次世代へ伝える教育など、自然とともに歩む取組を重ねてきました。今回の羅臼町ネイチャーポジティブ宣言は、新たなことを始めるというよりも、こうした日々の営みそのものが自然を守り、未来へつなぐ力であったことを改めて認識し、その価値を次の世代へ手渡していく決意を示すものです。羅臼の自然とともに生きる誇りを胸に、町民の皆さまや羅臼町を応援していただく企業の皆様と力を合わせ、自然と人がともに豊かになる地域づくりを進めてまいります。」

羅臼町長 湊屋 稔
羅臼町について
羅臼町は、知床連山からオホーツク海へと続く森・川・海のつながりの中で、人々の暮らしと産業が営まれてきた町です。流氷がもたらす豊かな海は、日本有数の水産資源を育み、サケ・マスをはじめとする多様な命が川を遡上し、その源となる森が地域の自然環境を支えています。
町域の多くが国立公園に含まれ、世界自然遺産「知床」の一翼を担う地域として、羅臼町は自然と共存する暮らしを大切にしながら発展してきました。
漁業を基幹産業としつつ、観光や環境教育などの分野においても、自然の価値を守り活かす取組を積み重ねています。
近年は、ゼロカーボンシティ宣言やESDの推進など、環境と地域の持続可能性を見据えた施策を進めており、こうした歩みは、第8期羅臼町総合計画に掲げる「知床・らうす未来創造図」が目指す、自然と共に持続的に発展するまちの姿とも軌を一にするものです。
本宣言は、これまでの取組の延長線上に位置づけられるものであり、自然と共に生きる羅臼町の将来像をより明確にし、次世代へとつないでいくための新たな一歩となります。

知床・らうす未来創造図
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【本件に関するお問い合わせ先】
羅臼町役場 企画財政課
TEL:0153-87-2114 MAIL:kikaku.r@rausu-town.jp
所在地:北海道目梨郡羅臼町栄町100番地83



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