KDDI、衛星通信「au Starlink Direct」のエリアを約2倍に拡大 接続水域を含む24海里が対象に

KDDI、衛星通信「au Starlink Direct」のエリアを約2倍に拡大 接続水域を含む24海里が対象に

KDDIと沖縄セルラー電話は2026年1月29日、衛星通信サービス「au Starlink Direct」の国内接続エリアを約2倍に拡大したと発表しました。これまでサービス提供エリアとしていた日本国土および領海(海岸線から12海里)に加え、新たに接続水域(海岸線から24海里)などの海域が接続エリアに加わりました。

au Starlink Directは、米Space Exploration Technologies(SpaceX)が提供する高速・低遅延の衛星通信サービス「Starlink」を活用した、空が見えれば圏外エリアでも通信できる衛星とスマートフォンの直接通信サービスです。既存のau周波数を活用してスマートフォンが直接通信対応のStarlink衛星とつながり、空が見える状況であればau回線の圏外エリアでも通信できる仕組みとなっています。

今回のエリア拡大により、日本周辺の海域での利用範囲が大幅に広がりました。日本周辺は黒潮や親潮など豊かな海流に恵まれており、領海外に広い漁場が形成されています。au Starlink Directは、こうしたエリアでの漁業関係者の通信手段として活用できるほか、観光などを目的としたフェリー航路においても海上での連絡手段として利用可能になります。

KDDIによると、これまでに多くの利用者から領海外でのau Starlink Directの利用について要望が寄せられていたため、今回の海上エリア拡大を実現したということです。特に日本海側および伊豆諸島、小笠原諸島周辺の海域では大きくエリアが拡大します。陸上ではこれまで山岳部を中心にau Starlink Directを利用していましたが、今回のエリア拡大により、海上においてもより多くの利用者につながる安心を提供していくとしています。

また、対象船舶で提供中のStarlinkを活用した公衆無線LANサービス「au Starlink フェリーWi-Fi」による高速通信も、従来よりも広い海上エリアで利用可能になります。au Starlink フェリーWi-Fiは、東京九州フェリーの「はまゆう」「それいゆ」、新日本海フェリーの「らべんだあ」「あざれあ」「すずらん」「すいせん」「けやき」、マルエーフェリーの「波之上」などで提供されており、最大220Mbpsの高速衛星通信を実現しています。

今後の展開と国際ローミング対応

今回のエリア拡大は、SpaceXをはじめとする各社の協力のもとで実現したものです。KDDIは2026年も、国際ローミングの接続や対応アプリの拡大を通じて、au Starlink Directのさらなるエリアの拡大・品質の向上に努めるとしています。

すでにKDDIは2025年11月に米国の大手キャリアT-Mobileとのパートナーシップを締結しており、2025年度中にT-MobileのStarlink通信エリアにおいてローミングサービスを開始する予定です。これにより、グランドキャニオンなど米国の圏外エリアでも通信が可能となり、海外旅行時の利便性向上が期待されています。

au Starlink Directは、auの利用者には無料で提供されているほか、UQ mobileやpovo、他社回線を利用する人向けには専用SIM(専用プラン)も提供されています。衛星データ通信機能も2025年8月から開始されており、対応機種も順次拡大しています。

KDDIは、5G/4G LTE通信に「au Starlink Direct」を加えることで日本全土にauのエリアを拡張し、「空が見えれば、どこでもつながる」体験を実現していく方針です。今回のエリア拡大により、海上での通信環境が大幅に改善され、漁業関係者やフェリー利用者の安全性と利便性の向上に寄与することが期待されています。

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