
現代の住まいでは、スマートフォンやパソコン、キッチン家電など家庭内で使用する電気機器が大幅に増えている一方で、コンセント不足に悩む世帯が後を絶ちません。パナソニック エレクトリックワークス社とルームクリップ株式会社の調査によると、家庭内のコンセントの位置や数に対して、約75%が不満を持っていることが判明しています。このコンセント不足の問題に対応するため、パナソニックは2025年11月11日、電気設備の観点から住まいづくりの新たなスタンダードを提案する活動「でんきの設備でeくらし」を開始しました。
昨今、住まいでの過ごし方が大きく変わり、リモートワークやオンライン学習の普及により、家庭内で必要とされる電気機器の種類も増加しています。特にリビングダイニングではテレビやゲーム機、エアコンなどの家電が集中し、キッチンでも調理家電の多様化により、タコ足配線を強いられている家庭が増えています。また、現在の住宅におけるコンセント配置・数の「標準」は、60年前の考え方がそのまま踏襲されているという問題も指摘されています。
建物完成後にコンセント増設工事を行うには、かなりのコストと手間がかかるため、新築時から先読みして電気設備を計画することが重要です。パナソニックはこれまで昭和30年代の「適正配線運動」や40年代の「電気の1・2・3運動」として「1部屋2あかり3コンセント」の提案をしてきましたが、今回、約30年ぶりに最新の生活様式に対応した電気設備プランを新たに提案することになりました。
提案内容は、配線計画における3つの主要なポイントで構成されています。まず、居室には「四隅配置」というコンセント配置の基本法則を設け、くらしに合わせたアドオンの組み合わせを推奨しています。従来は寝室や和室に2~3隅への配置が一般的でしたが、四隅配置により、家族の過ごす場所ごとにコンセントを利用でき、タコ足配線の解消につながるとされています。次に、リビングダイニングについては、家族それぞれが過ごす場所に合わせた配置を推奨し、31口以上のコンセント設置を目安としています。最後に、キッチンには調理家電の数に合わせて20口以上のコンセント配置を推奨しています。
住宅会社と施主の連携を強化する「電気設備の教科書」
パナソニックは本活動の一環として、提案内容をまとめた「電気設備の教科書」を配布し、施主が自ら情報を取得できるようウェブページも開設しています。この取り組みにより、住宅会社と施主の打ち合わせをスムーズにし、より満足度の高い住まいづくりをサポートする方針です。パナソニックは本活動を電気工事業界とともに推進し、2030年までに新たなスタンダードの普及・定着を目指しています。さらに今後は、照明器具や空調設備などの製品も含め、提案の幅を広げていく予定です。同社は、配線器具を含む国内住宅関連商材の売上高を2030年までに1200億円から1300億円へ拡大することを目指しており、この新スタンダード活動がその重要な施策となっています。



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