
アメリカのトランプ政権は2025年11月28日、ホワイトハウスの公式ウェブサイト内に、政権に批判的な報道を行った報道機関や記者を名指しで非難する異例のウェブページを開設しました。このサイトは「誤解を招く偏向報道」と題され、アメリカやイギリスなど約20の報道機関と50人以上の記者が対象となっています。
ホワイトハウスのキャロライン・レビット大統領報道官は28日、自身のX(旧ツイッター)で「トランプ大統領のホワイトハウスはかつてないほどフェイクニュースに責任を問う」と投稿し、このウェブサイトの開設を発表しました。
サイトには「今週の問題メディア」「問題報道の恥の殿堂」など複数の項目が設けられており、CBSテレビやCNNテレビなどが政権を批判した報道内容を列挙しています。各報道は記者の名前とともに掲載され、「うそ」「左翼の狂気」「文脈の誤った読み替え」といったカテゴリーに分類されて非難されています。
さらにサイトでは「どん底競争」「常習的な問題メディア」といったランキング形式の項目も設けられ、いずれもワシントン・ポストがトップに挙げられています。一方、政権に友好的なFOXニュースなどには言及されていません。ホワイトハウスは、このサイトの内容を毎週更新するとしています。
アメリカの非営利団体「報道の自由財団」の幹部は、米メディアの取材に対し「トランプ大統領は自分を持ち上げず、彼のうそを繰り返さない記者に対して不満を抱いているのだ」と批判しています。トランプ氏は以前からメディア批判を続けてきましたが、アメリカ政府として公式サイト内にこうした批判専用ページを設けるのは極めて異例の対応です。
トランプ大統領のメディアへの攻撃姿勢が激化
今回のウェブサイト開設は、トランプ大統領によるメディアへの攻撃姿勢が一層激しさを増している中での動きです。トランプ氏は最近、厳しい質問をする記者に対する個人攻撃を繰り返しています。
11月14日には、大統領専用機内で富豪エプスタイン氏に関する質問をしたブルームバーグ通信の女性記者に対し、「黙れ、子ブタ」と暴言を浴びせました。この発言についてレビット報道官は「大統領が再選された理由の一つは彼の率直さだ」と擁護しています。
また、79歳となるトランプ氏の体力の衰えを指摘する記事を書いたニューヨーク・タイムズ紙の女性記者については、SNSで「内面も外見も醜い三流記者」と酷評しました。さらに、別の女性記者を「ひどい人」「ばか」と呼ぶなど、特に女性記者を標的にした侮辱的発言が目立っています。
トランプ政権はこれまでにも、メキシコ湾を「アメリカ湾」と表記しないAP通信に対して取材制限を課すなど、意に沿わない報道を行うメディアへの圧力を強めてきました。今回の公式サイトでのメディア批判ページ開設により、報道の自由への懸念がさらに高まることが予想されます。












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