
通信大手のKDDIは2月6日、連結子会社のビッグローブ(東京都品川区)とその子会社であるジー・プランにおいて、広告代理事業で複数年にわたる架空取引が行われていた可能性があると発表しました。過大に計上されていた売上高は2017年度から2025年度までの累計で最大約2460億円に上り、営業利益の取り消し額は累計で最大約500億円に及ぶとしています。また、架空取引の過程で手数料として外部に流出した金額は最大約330億円と見込まれています。
同日、東京都内で記者会見を行ったKDDIの松田浩路社長は「KDDIグループ全体の信頼を揺るがしかねない重大な事案と認識しております」と述べ、「未然に防げなかったことに、経営トップとしての責任を痛感している」と陳謝しました。
今回発覚した手口は、いわゆる「循環型の架空取引」です。広告主が実在しないにもかかわらず、上流の広告代理店からジー・プランが架空の広告案件を受託し、ビッグローブを経由して下流の掲載代理店に再委託した上で、その資金を上流の広告代理店に還流させる仕組みでした。この循環の中で各社に手数料が発生し、帳簿上は正常な取引に見えていたとされています。直近では月に数百億円規模の資金が循環しており、取引額が雪だるま式に膨らんでいました。
現時点では、ジー・プランの社員2名がビッグローブにも出向する形で両社の架空取引に関与した疑いが判明しています。KDDI本体の社員の関与はないとしています。また、外部の複数の広告代理店についても「一定の連携があった」との見方を示しており、大手広告代理店ではないとされています。
不正が発覚したきっかけは、2025年12月に一部の広告代理店からの入金が遅延したことでした。KDDIは同年10月時点で会計監査人から取引の妥当性に関する指摘を受けていましたが、帳票や書類が整っていたため客観的な証拠は得られなかったといいます。その後、12月中旬に子会社社員の証言などから過大計上の疑いが具体化し、2026年1月14日に外部の弁護士・公認会計士で構成される特別調査委員会が設置されました。
決算発表を延期、3月末に調査報告書を公表へ
KDDIはこの事態を受け、当初2月6日に予定していた2026年3月期第3四半期決算の発表を見送りました。特別調査委員会の調査報告書は3月末をめどに取りまとめられる予定で、これを受けて過年度の決算修正と第3四半期決算の公表を行う方針です。なお、架空取引に伴う売上・利益の修正を反映しても、KDDIグループ全体の第3四半期決算は参考値として増収増益を維持するとしています。
松田社長は、ビッグローブを含めた通信サービスの提供には一切影響がないことを強調した上で、「グループガバナンスの強化と見直し、再発防止策を検討してまいります」と述べました。事件性が疑われる架空取引の過程では文書偽造などの犯罪行為の可能性も指摘されており、松田社長は現時点で警察には届けていないものの、「調査の進捗に応じて速やかに対応していく」としています。今後、調査結果によって影響額が変動する可能性もあり、事態の全容解明が待たれます。








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