
ムーディーズ・ジャパンは22日、モーター大手ニデックのシニア無担保債務格付けを「Baa3」から3段階引き下げ、投機的等級の「Ba3」にしたと発表しました。第三者委員会の調査が進行中で、財務諸表の信頼性に不透明感が続き、ガバナンスリスクが投資適格等級に相応しくないと判断されました。
格付け見通しは「ネガティブ」で、新たな重要事象が判明した場合にはさらなる格下げの可能性も示唆されています。
ニデックは2025年7月、中国の子会社で購買一時金に関する不適切会計処理の疑いがあるとの報告を受け、同年9月に第三者委員会を設置。その後の調査で、本体や他のグループ会社でも経営陣の関与または認識のもと、資産評価減の時期を恣意的に調整していた疑いが浮上しました。
監査を担当するPwCジャパンは、2025年3月期の有価証券報告書に「意見不表明」を表明し、2025年4〜9月期の半期報告書についても2度目の「意見不表明」としました。
これを受けて東京証券取引所は2025年10月28日、ニデックを「特別注意銘柄」に指定。内部管理体制の改善が求められ、1年経過後の審査で適切な整備・運用が認められなければ上場廃止となる可能性があります。さらに11月5日には日経平均株価やTOPIXの構成銘柄からも除外され、指数連動ファンドからの売却圧力により株価は大幅に下落しました。
ムーディーズは「調査のスケジュールや範囲についての見通しはほぼ示せていない」と指摘。2025年4〜9月期の半期報告書が2度目の意見不表明となったことを問題視しました。Ba3は投機的等級に分類され、資金調達コストの上昇や投資家からの信頼低下を招く懸念があります。格付けの低下により、金融機関からの借入条件が厳格化され、社債発行時の金利負担も増大する可能性が高まっています。
内部管理体制の改善計画を提出へ
ニデックは特別注意銘柄の指定を受け、岸田光哉社長を委員長とする「ニデック再生委員会」を2025年10月30日付で設置しました。内部管理体制の改善計画を2026年1月下旬に公表する予定です。改善計画は第三者委員会の調査結果を踏まえて定期的に見直される方針で、2026年10月には内部管理体制確認書を提出し、東証の審査を受けます。
創業者の永守重信氏は2025年12月19日付で代表取締役および取締役会議長を辞任し、非常勤の名誉会長に就任しました。岸田社長は2026年1月5日の年頭挨拶で「2026年は『第2の創業』を成し遂げるべき、極めて重要な一年。『今までと同じ』は、もはや通用しない」と述べ、組織風土の全面的な改編を宣言しました。
第三者委員会の最終報告は2026年1月以降にまとまる見込みで、調査結果次第ではさらなる格下げや上場廃止のリスクも残されており、ニデックにとって2026年は企業存続をかけた正念場となります。










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