
退職代行サービス「モームリ」の利用者を法律事務のあっせんとして弁護士に紹介したとして、警視庁保安課は2月5日、弁護士法人「オーシャン」(東京都港区)代表の梶田潤弁護士(45)と、弁護士法人「みやび」(同区)代表の佐藤秀樹弁護士(48)、同法人の男性事務員(43)の計3人を弁護士法違反(非弁提携)容疑で東京地検に書類送検しました。
書類送検容疑は2024年7月から10月にかけて、弁護士資格のないモームリ運営会社「アルバトロス」(横浜市)社長の谷本慎二容疑者(37)らから、退職希望者6人について法律事務のあっせんを受けたというものです。谷本容疑者らは弁護士資格がないにもかかわらず、同法で禁止されている非弁行為を行ったため既に逮捕されています。3人はいずれも容疑を認めている状況です。
弁護士法では、弁護士が無資格者から顧客の紹介を受ける非弁提携が禁止されています。谷本容疑者らは、未払い賃金や残業代の請求などの法律交渉が必要な利用者を法律事務所に紹介していました。その見返りとして、弁護士らは「賛助金」や「広告業務の委託費」などの名目で、1人あたり1万6500円をアルバトロス側に支払っていたとされます。
警視庁は同時に、アルバトロス社と2つの弁護士法人も、同法違反(非弁行為や非弁提携)容疑で東京地検に書類送検しました。アルバトロス社は2月3日に谷本容疑者らが逮捕された後、新規のサービス利用や無料相談の受け付けを停止しています。
東京弁護士会が声明「弁護士への信頼損なう」
書類送検を受けて、東京弁護士会は弁護士法人オーシャンおよび梶田弁護士の行為について「弁護士に対する信頼を損なうものであり、誠に遺憾な事態」と厳しく批判しました。
同会はこれまで退職代行サービスと弁護士法に関する注意喚起を行い、非弁提携の根絶を目指してきたとしており、「本件に対して適正に対処するとともに、今後も弁護士に対する信頼確保のために全力で取り組んでいく」との姿勢を示しています。第一東京弁護士会も同様の声明を発表しています。
非弁提携問題に詳しい弁護士は「弁護士側の意識づけも重要だ」と指摘。紹介料が料金に上乗せされて依頼者が不利益を被ることや、紹介料目当ての事業者が不要なトラブルを起こす恐れがあるためです。
一方、谷本容疑者らは「弁護士に確認したら問題ないと言ったので、違法とは考えなかった」と容疑を一部否認しています。

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