
全国で相次いだ指示役「ルフィ」らによる一連の強盗事件をめぐる裁判で、フィリピンから闇バイトの実行役に犯行を指示したとして強盗致死などの罪に問われた藤田聖也被告(41)に対し、検察側は2月5日、東京地裁(戸苅左近裁判長)で無期懲役を求刑しました。
藤田被告は、2022年10月から2023年1月にかけて、仲間と共謀して1都3県の住宅や店舗で強盗事件を7件起こし、凶器などで暴行して死者1人、負傷者5人を出したほか、計約1億円相当を奪ったなどとして起訴されています。
特に2023年1月に東京都狛江市の強盗致死事件では、90歳女性がバールで殴られ、外傷性ショックで死亡しました。藤田被告はフィリピンを拠点に強盗事件を主導したとみられる犯罪グループの指示役の1人とされ、リーダー格の渡辺優樹被告(41)や計画立案役とされる今村磨人被告(41)と共謀したとされています。
検察側は論告で、藤田被告が「一連の強盗事件に計画段階から関与し、司令塔として中心的な役割を果たした」と指摘。「自ら手を汚さず、お金に困った若者を実行役として使い捨てにしながら多額の利益を得た」と非難し、「過去に例のない凶悪で重大な事件だ」として厳罰を求めました。
また、藤田被告がSNSなどで集めた実行役に、匿名性の高い通信アプリ「テレグラム」を使って犯行の段取りや暴力行為を指示していたと指摘。「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)による模倣性の高い犯罪で、国民に大きな不安を与えた」としました。
これまでの公判で藤田被告は、特殊詐欺事件については起訴内容を認めた一方、強盗事件では「凶器を使って脅したり暴行をすることは指示していない」などと一部を否認。被告人質問では、強盗に加担した理由について「フィリピンのビクタン収容所という逃げられない環境で、自分の命を守るために断れなかった」と説明しました。
公判に先立って行われた被害者側の意見陳述では、広島市の強盗事件で重傷を負った男性の妹から「最も厳しい刑罰が下されることを望む」とのコメントが代理人によって読み上げられました。
弁護側は「ほう助犯」主張、被告は謝罪し闇バイト警告
弁護側は最終弁論で、「渡辺被告らの指示を断れず、強制されて強盗に関わった」と強調し、藤田被告は従属的な立場で事件に関与していると述べました。また、犯行の報酬は得ておらず役割も限定的だったとして、「共同正犯ではなく、ほう助犯にとどまる」として有期刑が相当だと主張しました。
藤田被告は最後の意見陳述で、被害者や遺族に「本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです」と謝罪。そのうえで「お金に困って闇バイトや犯罪に手を染めようとしている人は、大切な人のことを思い出して、失うものの大きさを考えて思いとどまってほしい」と述べました。
判決は2月16日に言い渡される予定です。一連の事件では、犯罪組織の「金庫番」だった小島智信被告(48)は懲役23年の求刑に対し懲役20年の判決を受けていますが、リーダー格の渡辺被告と強盗の計画立案役とされる今村被告の公判はまだ始まっていません。










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