
少女らへの性的人身売買などの罪で起訴され2019年に自殺した米富豪ジェフリー・エプスタイン氏をめぐり、米ニューメキシコ州に同氏が所有していた「ゾロ牧場」での犯行に関する新たな調査が始まりました。
同牧場は約1万エーカーの広大な敷地に邸宅やゲストハウスなどを備え、性的虐待や人身取引の拠点だった可能性がかねて指摘されてきましたが、連邦捜査による本格的な捜査はこれまで行われてこなかったとされています。
米司法省は1月30日、エプスタイン氏に関連する数百万点に及ぶ文書を公開しました。この文書公開を受け、同氏が政界・財界・学術界の著名人と広範な人脈を持っていたことが次々と明らかになっています。被害者側は「顧客リスト」に相当する情報の全面開示を求める動きも続いている状況です。
ニューメキシコ州議会下院で2月16日、超党派による「真実委員会」の設置を定める法案が全会一致で可決しました。同委員会は証人への出廷強制や召喚状の発行権限を持ち、ゾロ牧場での犯罪行為の疑惑を集中的に調査するほか、追加的な立法措置の必要性も検討します。7月に中間報告、年内に最終報告書をまとめる予定です。
連邦捜査が長年着手してこなかった同牧場の実態解明に向けた取り組みが本格的に動き出しました。米司法省は「必要な文書は公開した」との立場を示していますが、被害者や議員からは「開示が不十分だ」とする批判も上がっており、今後の文書公開の範囲が引き続き焦点となっています。
ハイアット会長とゴールドマン法務トップが辞任 「エプスタイン文書」が企業ガバナンスを直撃
文書公開の影響は経済界にも及んでおり、辞任が相次いでいます。米ホテルチェーン大手ハイアット・ホテルズは2月16日、トーマス・プリツカー会長(75)が同日付で辞任したと発表しました。エプスタイン氏が2008年に有罪判決を受けた後も交友を続けていたことが公開文書で明らかになったもので、プリツカー氏はエプスタイン氏らとの交友を続けたことへの後悔を表明しています。
ハイアットは後任会長に、マーク・ホプラマジアン社長兼CEO(最高経営責任者)を即日付で任命。一方、米金融大手ゴールドマン・サックスでは、キャシー・ルームラー最高法務責任者(CLO)がエプスタイン氏と親密な関係にあったことが判明し、6月30日付で辞任することになりました。
ゴールドマンのデービッド・ソロモンCEOは、ルームラー氏の在任中の貢献を称えつつ、辞任の決断については尊重する姿勢を示しました。文書公開が政財界の要職者に影響を与え続けており、その波紋は広がっています。












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