
ソフトバンクは2025年9月10日、IoT機器で円滑に5G通信を利用可能にする新通信規格「5G RedCap(レッドキャップ)」の商用サービスを19日から開始すると発表しました。この規格への対応は国内初とみられ、最新のApple Watchシリーズが主要な対応機種となります。
5G RedCapは「Reduced Capability(機能削減)」の略称で、3GPP Release17で仕様が策定された5G時代の新しいセルラーIoT通信規格です。従来の5Gが持つ高速・大容量通信の機能をIoT機器向けに最適化し、大容量通信の需要が少ないIoT機器の特性を踏まえて設計されています。これにより端末の電力消費を抑え、効率的な通信が可能になります。
同社はこのサービスで、アップルが9月9日に発表した腕時計型端末「Apple Watch Series 11」「Apple Watch Ultra 3」「Apple Watch SE 3」の携帯通信機能搭載機種への対応を主眼に置いています。これらの新型Apple Watchは9月19日から発売され、5G通信に対応することで、音楽やポッドキャストのダウンロード、アプリの高速化が実現します。
通信速度はソフトバンクの4G LTEと同等レベルとなりますが、IoT機器に特化した設計により消費電力の大幅削減が期待されています。5G RedCapの利用には対応機種が必要ですが、利用の申し込みは不要で、料金は対応機種の料金プランに準じます。
サービス開始時の対応エリアは、埼玉県、東京都、愛知県、大阪府、兵庫県、広島県、福岡県の一部地域で、順次拡大予定です。東京都では千代田区飯田橋1〜3丁目などが初期対応エリアに含まれています。
5G RedCap技術が切り開く新たなIoT市場
今回導入される5G RedCapは、スマートウォッチなどのウェアラブル端末に加え、将来的には監視カメラや産業用センサーでの活用も期待されています。従来のCat.4などの4G LTEベースのIoT向け通信規格からの移行により、IoT機器の普及拡大が見込まれています。
この技術は帯域幅を最大20MHz(または100MHz未満)に制限し、MIMO(複数アンテナ)も1送信・1受信に限定することで、端末の小型化と省電力化を実現しています。これらの制約により、RedCap対応機器は製造コストも低く抑えることが可能になります。
国際的には、中国のChina MobileやEricsson、欧州のVodafoneなどが既にRedCapの実証実験を進めており、日本でも総務省が2024年中の技術的条件取りまとめを目指して制度整備を推進していました。ソフトバンクの今回のサービス開始により、日本の5G IoT市場が本格化することが予想されます。










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