
2025年11月29日(土)30日(日)の2日間、愛媛県にある松山刑務所にて「令和7年度松山矯正展」が開催されました。ステージイベントや地元グルメ、スポーツチームとの交流など、賑わいをみせた松山矯正展の様子を紹介します。
<目次>
松山刑務所について
松山刑務所は、主に初犯で犯罪傾向の進んでいない受刑者を収容している刑務所です。全国で7施設しかない総合訓練施設であり、木工・革工・金属・洋裁などの職業訓練が受けられます。パソコン資格の取得支援も行っており、CAD情報処理などの分野を学ぶことも可能です。また、美容や介護の職業訓練が行われています。
明治時代が始まった1868年に設置された刑務所で、広さは約10万5,000平方メートル。東京ドーム約2個分の広さを有しています。最大収容人数954名の施設には、2025年11月時点で約520名が収容されています。
リピーターもいる大型の木製縁台が販売

松山矯正展の木工製品販売所には、松山刑務所だけではなく全国各地の作業製品が並びます。本棚や着物箪笥、机や衣装箪笥など大きな木工製品も充実していました。

松山刑務所で作られた『縁台大』は次々と購入されていました。天板は国産のスギで作られており、枠組みと脚には愛媛県産のヒノキを使用しています。1畳分の広さがあり耐久性も備えていることから、大人用のベッドとしても使用可能。リピートする人もいるとのことです。
木工の刑務作業を指導している担当者は次のように話します。
「受刑者の安全を最優先して作業に取り組んでいます。また、販売する製品のため、丁寧に作ることも重視しています」

木工製品の中でも人気なのが、フタ付きの木箱です。愛媛県産のヒノキ「媛ひのき」を使用しており、矯正展の2日間で100個前後売れるそうです。同製品は刑務所内見学の木工工場にも展示されています。刑務所を見学した人の興味を惹き、購入に繋げるような工夫が見られました。
また、高松刑務所や広島刑務所、高知刑務所、徳島刑務所、山口刑務所など、中国・四国地方の刑務所が中心に出店していました。
この日にしか見られない部屋が多数!所内見学ツアー

1度に約100人が参加する刑務所内見学ツアーは、午前と午後に分かれていました。共同室は布団をあげている状態と布団を敷いている状態の2パターンが展示されており、受刑者は2畳程度のこぢんまりとしたスペースで生活していることがわかります。
木工工場とミシン工場の見学もあり、ミシン工場では海上自衛隊の服を作っているそうです。刑務官1人で受刑者20人から50人の作業を担当しています。また、職業訓練工場では、建築・土木の重機を操作する工場にも入れました。
松山刑務所は災害時の避難場所としても機能しており、災害時の発電機なども展示。台風の時に刑務所内の道場を一般市民に開放した例もあります。また、浴室では大浴場を囲むように並ぶシャワーと椅子たちが見られました。

模擬居室として再現された単独室も展示されていました。受刑者が多かった過去には、単独居室に2名収容していたこともあるそうです。

約3畳の室内には、布団や小机などが置かれており、記念撮影することもできました。
再犯防止や社会復帰に向けた取り組みを説明

広報展示では刑務所の役割や社会復帰のための活動、再犯を防ぐための取り組みなどが紹介されていました。この取り組みについて松山刑務所で刑務官を務める島田さんに話を聞きました。
「刑務所の広報活動の一環として松山矯正展を開催しています。刑務所の役割や受刑者について知ってもらうきっかけになればうれしいです」

そのほかにも、松山少年鑑別所は性格検査を実施。簡単な設問に答えることで自身の性格の傾向を知ることができます。

刑務所や少年院などの矯正施設に収容されている人を支援する「篤志面接員」も広報活動を行っていました。
会場を案内していたのは、元衆議院議員の塩崎恭久氏。来場者に刑務所での活動内容を説明して回ります。個別の面接相談や教育指導などに取り組んでいることを周知していました。

全国各地で受刑者の動物愛護プロジェクトが広がっています。松山矯正展でも愛媛県動物愛護センターがブースを出店していました。松山刑務所では現時点で受刑者と保護犬・保護猫が接することはありませんが「矯正展をきっかけに保護犬・保護猫について知ってもらいたい」と担当者は話します。
この日は、犬のぬいぐるみについたマイクロチップを機械で読み取る「マイクロチップ体験」が行われていました。
愛媛ならではのご当地グルメに舌鼓

休憩所近くにはキッチンカーなどのグルメが並びます。昼食の時間帯には行列もできており、多くの人が地域の味を楽しんでいました。

なかでも人気だったのが、愛媛県産の食材を使ったフードを販売する「風鮮」。愛媛県産のコシヒカリと真鯛、地元醸造所の調味料などを使用した『鯛めし』や、真鯛の出汁と身や調味料で焼いた『鯛だし厚焼き玉子』のほか、『いよかんトニック』などを提供していました。

そのほかにも、東温市産のいちごを使ったシェイクや唐揚げ、フライドポテトやアイスクリン、クレープなどを販売する店舗がありました。

刑務所のパンを作っている篠崎ベーカリーが、「特大コッペパン」をはじめとしたパンを販売していました。特大コッペパンは「刑務所のパンの日」に受刑者が食べているものです。やさしい甘さが受刑者から好評とのこと。
受刑者に提供しているコッペパンのサイズはさまざまで、矯正展に並ぶものは刑務所に多く卸しているサイズとのこと。この日も昼前には売り切れていました。
愛媛マンダリンパイレーツが子どもとの交流を図る

愛媛県を拠点に独立リーグで活動する野球チーム「愛媛マンダリンパイレーツ」が、ストラックアウトの体験会を実施。学校や地域イベントに積極的に参加しており、地域の子どもたちが選手と触れ合っていました。

ブースではオリジナルグッズも販売しており、ファンと交流をしていました。矯正展への参加は久しいとのことでしたが、今後も地域貢献活動を積極的に行っていくとのことです。

ステージでは地域のダンススクールの発表や松山大学落語研究会の漫才など、多くの人で賑わっていました。
開場時から熱気あふれる盛り上がりを見せていた松山矯正展。受刑者の社会復帰に向けた地域交流の場として今後も注目していきたいです。
松山刑務所の基本情報
伊予鉄道横河原線見奈良駅から徒歩約8分の場所にあります。
所在地
〒791-0293 愛媛県東温市見奈良1243-2
https://maps.app.goo.gl/z1RQSKvmf8pAWtgQ9
交通手段
●伊予鉄道横河原線見奈良駅下車徒歩約8分
松山刑務所
TEL 089-964-3355
















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