
福岡県警察本部は11月27日、第2機動隊において部下に対する悪質なパワーハラスメント行為があったとして、隊員ら計15人を処分したと発表しました。処分を受けたのは20代から40代の男性隊員で、このうち24歳の巡査が懲戒免職となったほか、他の関与した隊員らも停職や減給などの懲戒処分を受けています。発表によると、加害隊員らは部下の隊員に対し、宴会の席で無理やり服を脱がせて裸踊りを強要したり、真冬のプールに飛び込ませたりするなど、常軌を逸したハラスメントを繰り返していたといいます。特に悪質とされる事案では、不同意わいせつや暴行の疑いで書類送検も行われました。
県警では今年に入り、幹部職員による不祥事が相次いで発覚していました。8月には当時の刑事部長が女性職員へのセクハラ行為で本部長注意を受け辞職、さらに身辺の安全対策を担う課長級の警視も同様のハラスメントで処分を受けるなど、組織全体の規律の緩みが指摘されてきた矢先の出来事です。今回の機動隊での事案は、市民の安全を守るべき実力部隊の内部で、長期間にわたり陰湿ないじめや暴力が横行していた実態を浮き彫りにしました。会見した県警の首席監察官は「被害者および県民の皆様に心よりお詫び申し上げる」と陳謝しましたが、相次ぐ不祥事に県民からの信頼は大きく揺らいでいます。
組織の閉鎖性や、階級社会特有の「断れない空気」がハラスメントの温床となった可能性が高く、単なる個人の資質の問題として片付けることはできません。警察庁も事態を重く見ており、全国の警察組織に対し、ハラスメント根絶に向けた緊急の通達を出すなど、波紋は全国に広がっています。今回の処分は、組織の自浄作用を示すための「荒療治」とも言えますが、失墜した信頼を取り戻すには長い時間を要することは間違いありません。
「身内」の膿を出せるか 繰り返される不祥事に県民の視線厳しく
今回の事件が社会に与えた衝撃は計り知れません。特に、若手隊員への指導を名目とした暴力や強要が、「伝統」や「しきたり」として黙認されていた疑いがある点は深刻です。ネット上では「警察官が犯罪を犯してどうする」「氷山の一角ではないか」といった厳しい批判が相次いでいます。県警は再発防止策として、外部有識者による監察体制の強化や、全職員を対象としたアンケート調査の実施を約束しました。
しかし、過去にも同様の取り組みが行われてきたにもかかわらず、不祥事が繰り返されている現状があります。真に実効性のある改革を行うためには、組織のトップが率先して意識改革に取り組み、風通しの良い職場環境を構築する必要があります。今回の処分を機に、警察組織がどのように生まれ変わるのか、あるいは旧態依然とした体質が温存されるのか、社会全体が厳しい監視の目を向け続ける必要があります。












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