メタCEOが「SNS依存」訴訟で証言 利用時間目標の撤廃強調、設計責任が争点に

未成年のSNS依存をめぐり企業側の責任が問われている米国の訴訟で、交流サイト「フェイスブック」や写真共有アプリ「インスタグラム」を運営するメタのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が18日、カリフォルニア州ロサンゼルス郡の州裁判所に証人として出廷しました。
原告は同州在住の20歳の女性で、未成年の頃からインスタグラムや動画投稿サイト「YouTube」に依存し、不安やうつ病を発症したとして、メタや米グーグル傘下のYouTubeなどに損害賠償とサービス設計の変更を求めています。
この裁判は、SNSの利用者投稿そのものではなく、「無限スクロール」や頻繁な通知といったサービスの仕組みが利用者を中毒状態に陥れているかどうかが主要な争点となっており、米国で提起されている数千件規模の同種訴訟の「第1弾」と位置づけられています。
原告側は、メタやYouTubeがユーザーの脳内報酬系を刺激するような中毒性の高い機能を意図的に組み込み、子どもの心身の健康悪化や自傷行為のリスクを高めたと主張し、「たばこ」や「ギャンブル」と同様の有害性があると訴えています。
18日の審理では、原告側が社内文書を基に、メタがかつて利用時間を増やす社内目標を掲げていたと追及しました。
これに対しザッカーバーグ氏は、以前は若年層を含むユーザーの「滞在時間」を増やす目標をチームに与えていたものの、「今は滞在時間そのものを目標にしていない」と述べ、方針転換を強調しました。
さらに、「若いユーザーの安全性について合理的に配慮してきた」とも述べ、企業として一定の安全対策を講じてきたとの立場を示しました。
一方、2015年の社内メールでは、13歳未満とみられる利用者がメタのサービス上に約400万人いるとの推計が示されていたことも公判で明らかになりました。
ザッカーバーグ氏は、インスタグラムのアカウント登録時には年齢制限を設けていると説明したうえで、「多くの利用者が年齢を偽っており、年齢制限の運用徹底は非常に難しい」と述べ、年齢確認の限界を訴えました。
メタ側は、原告女性の精神的問題には家庭環境など他の要因も大きいとして、企業側の責任を否定する姿勢を崩していません。
SNS設計の是非と法制度の行方 「通信品位法230条」下で初の本格審理
今回の訴訟が注目される背景には、米国でSNS運営企業に広範な免責を与えてきた「通信品位法230条」の存在があります。
同条は、双方向コンピュータサービスの提供者を、ユーザーが投稿した情報の「発行者または代弁者」として扱わないと定めており、これまでSNS上の投稿内容をめぐるトラブルでは、運営企業の法的責任は原則問われてきませんでした。
しかし今回争点となっているのは、個々の投稿ではなく、アルゴリズムやUI(ユーザーインターフェース)などサービスの設計そのものが子どもを依存に導いたかどうかという点です。
原告側は、ショート動画を途切れなく見続けられる「無限スクロール」機能や、頻繁に届くプッシュ通知などが、子どもがアプリから離れられないよう意図的に設計されていると指摘し、「脳内中毒を設計した」と批判しています。
これに対しメタとYouTubeは、利用時間削減を促すツールの提供や、保護者向けの管理機能の整備などを進めてきたと説明し、事業者として合理的な対応を取ってきたと主張しています。
同様の訴訟は米国各地で数千件に上り、2026年中に複数の公判が始まる見通しで、今回の判決はその後の訴訟や法改正の議論に大きな影響を与えるとみられています。
1990年代後半に米たばこ産業が巨額の和解金支払いと広告規制に追い込まれた事例を踏まえ、SNS企業にも同様の厳しい規制が科される可能性を指摘する声も出ています。
子どもの安全と表現の自由のバランスをどう取るか、SNS依存問題をめぐる「歴史的裁判」の行方が、今後の国際的な議論にも波及するか注目されています。
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