高市早苗首相が通常国会冒頭で衆院解散へ 19日に正式表明

高市早苗首相が通常国会冒頭で衆院解散へ 19日に正式表明

高市早苗首相(自民党総裁)が1月23日召集予定の通常国会冒頭で衆議院を解散する意向を固め、14日夕方、自民党幹部や連立を組む日本維新の会の幹部に正式に伝達しました。高市首相は19日に記者会見を開き、解散の理由や日程など詳細を表明する構えです。

14日午後5時半頃から首相官邸で始まった与党党首会談には、自民党の鈴木俊一幹事長のほか、日本維新の会の吉村洋文代表、藤田文武共同代表が同席しました。会談は約2時間に及び、高市首相は通常国会の早期に衆議院を解散する考えを直接伝えました。

会談後、吉村代表は記者団に「高市総理から通常国会の早期に解散をするという伝達を受けました。自民・維新の政権、そして連立合意の内容について信を問いましょうと、この件について高市総理からもそういう話がありました」と明らかにしました。

自民党の鈴木幹事長も会見し、「総理が決断をされたので、しっかり従い、自民党と維新の会でしっかりした安定的な議席を取れるよう、全力で頑張りたい」と語りました。また、次期衆院選の獲得議席について「過半数を最低限、確保しなければならない」と述べ、与党で過半数を目指す意向を示しました。

衆院選の日程は「1月27日公示、2月8日投開票」と「2月3日公示、15日投開票」が軸となっています。複数の政府・与党関係者によると、1月27日公示、2月8日投開票の日程を軸に調整を進めているということです。

高支持率を背景に政権基盤強化を狙う

高市首相が通常国会冒頭での解散に踏み切る背景には、高い内閣支持率を維持しているうちに衆院選に臨み、議席を大幅に増やす狙いがあるとみられます。

報道各社の世論調査によると、高市内閣の支持率は高水準を維持しており、2026年1月初旬の調査では77.7%、2025年11月下旬のFNN世論調査では75.2%、11月中旬の共同通信調査では69.9%となっています。政権発足直後の2025年10月末のJNN世論調査では82.0%に達し、2001年以降の政権で小泉内閣に次ぐ2番目に高い支持率を記録しました。

現在、衆議院では自民党と日本維新の会の与党会派が過半数の233議席を保持していますが、1人でも欠ければ過半数を割り込む状況です。自民党は199議席、日本維新の会は34議席を有しています。一方、参議院では与党は119議席にとどまり、過半数の124議席を満たしていません。

高市首相には、自らが掲げる「責任ある積極財政」や「強い経済」の構築を実現するため、衆院選で議席を増やし、政権基盤を強化したい狙いがあるとみられます。

鈴木幹事長によると、高市首相は解散の理由について、連立パートナーが公明党から日本維新の会に変更されたことを挙げ、「国民の判断をまだ受けていない」と語ったということです。また、「自民党と維新の連立政権が発足することに伴い、政策合意の内容をしっかりと進めるために、国民の判断を受ける必要がある」との見解を示しました。さらに、高市政権が掲げる「責任ある積極財政」や防衛に関する文書の見直しといった新たな政策についても、「しっかりと打ち出し、それに対する国民の判断を受けることが重要である」と述べたといいます。

しかし、冒頭解散の決定には外交日程が制約となっており、解散表明の時期は17日以降が有力とされています。高市首相は1月13日から14日に来日する韓国の李在明大統領、15日から17日に来日するイタリアのメローニ首相とそれぞれ会談などを予定しています。解散を表明して投開票まで通常は1カ月近くを要するとされ、早期に表明するのが望ましいとされますが、外交日程との兼ね合いが焦点となっていました。

通常国会冒頭で衆院が解散されれば、2026年度当初予算案は審議時間が足りず、2025年度内の成立は困難になります。政府は社会保障費や公務員の人件費など最低限の支出を賄う暫定予算を11年ぶりに編成し、当初予算が成立するまでの空白期間を穴埋めすることになりそうです。

野党各党は通常国会冒頭での解散に批判を強めています。立憲民主党の安住淳幹事長は「理不尽な解散だ。支持率が高いだけで、一任をよこせと言わんばかりの態度は容認できない」と痛烈に批判しました。また、「令和8年度予算案の審議をストップさせてまで、なぜ解散するのか」とも指摘し、物価高騰対策が滞ることを懸念しました。

国民民主党の玉木雄一郎代表は「冒頭解散だと予算関連法案の年度内成立は事実上無理になる。経済後回し解散と言わざるをえなくなる」と批判しました。

公明党の斉藤鉄夫代表は「今回の解散は国民生活をないがしろにした大義なき解散だと思います」と述べました。共産党の田村智子委員長も「道理のない解散に打って出ようとしている。主権者・国民の厳しい審判を高市政権に対して示す」と批判を強めています。

一方、野党は選挙協力に向けて動きを加速させています。立憲民主党の野田佳彦代表は公明党との連携を強化する考えを示し、「高市総理に一泡吹かせたいという思いの強さは感じました。強い連携を図ることができると思います」と述べました。

今回、衆議院が解散されれば2024年10月以来となります。高市首相の正式な解散表明とその理由、そして選挙戦の行方が注目されます。

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