
大阪市に本社を置く「都市綜研インベストファンド」が運営する不動産ファンド「みんなで大家さん」をめぐり、新たに出資者1346人が出資金約118億円の返還を求め、2月18日に大阪地方裁判所へ集団提訴しました。原告は全国各地の出資者で構成され、運営会社が分配金と元本の支払いを停止したのは契約違反にあたるとして、出資金の返還義務があると主張しています。
「みんなで大家さん」は賃貸物件などへの出資を募り、年利約7%の分配金をうたって資金を集めてきた不動産投資商品です。シリーズ全体で延べ約3万8000人から約2000億円規模の資金を集めており、高齢者を含む個人投資家が老後資金や退職金を投じていたケースも多いとされています。
出資者は東京都や愛知県など全国46都道府県に及び、10代から90代まで幅広い年齢層が出資。最高出資額は約3億円にのぼるといいます。
問題が表面化したのは2025年7月末のことでした。主力商品である成田空港近くの都市開発プロジェクト「ゲートウェイ成田」を対象とした商品で、出資者への分配金支払いが停止。その後、他の投資商品にも支払い停止や遅延が広がりました。さらに満期を迎えた商品でも出資金の返還が行われない状態で、多くの出資者が資金を回収できない状況に置かれています。
2025年11月には第一次集団訴訟として出資者1191人が約114億円の返還を求めて同じ大阪地裁に提訴していました。今回の第二次提訴と合わせると、集団訴訟全体の原告は約2500人、請求総額は約232億円に達します。弁護団には今もなお多数の相談が寄せられており、今後さらに原告数が増える可能性も指摘されています。
高利回りをうたう不動産ファンドの構造的リスク
今回の問題は、高利回りをうたう不動産ファンド商品のリスクと個人投資家保護の課題を改めて浮き彫りにしました。年利7%という利回りは低金利環境下で大きな魅力となりましたが、賃料収入や開発事業の順調な進行が前提で、計画が頓挫すれば、分配金と元本返還が同時に行き詰まる構造的なリスクをはらんでいました。
出資者の中には「元本はほぼ安全」と受け止めていた人も少なくなく、老後資金の多くを投じた結果、生活費に窮するケースも報告されています。運営会社側は開発の遅れや外部環境の変化が資金繰り悪化の要因と説明。裁判では、説明義務の履行状況やリスク情報の開示の適否が主な焦点となります。
被害を訴える側からは、商品設計・広告規制・監督機能を含めた制度の見直しを求める声も高まっており、個人投資家が正確にリスクを判断できる情報環境の整備が急務の状況です。










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