関西大手私鉄3社が過去最高益 万博とインバウンド需要が追い風に

関西大手私鉄3社が過去最高益 万博とインバウンド需要が追い風に

関西の大手私鉄4社の2025年4〜12月期連結決算が13日出そろい、阪急阪神ホールディングス(HD)、京阪HD、南海電気鉄道の3社が4〜12月期として過去最高益を更新しました。大阪・関西万博を見据えた需要や訪日外国人客(インバウンド)の増加を背景に鉄道利用の伸びが業績を押し上げた一方、近鉄グループHDは国際物流部門の競争激化が響き減益となりました。

阪急阪神HDの純利益は前年同期比8.6%増の738億円で、4〜12月期として3年連続の過去最高を更新。鉄道・不動産・ホテルなど多角的な事業を展開しており、鉄道利用の回復に加え、首都圏や関西圏でのマンション分譲が好調で利益を押し上げました。

京阪HDの純利益は2.7%増の255億円で、福岡市内のホテル売却益を計上したことが増益に大きく貢献しました。鉄道事業では万博効果や10月からの運賃改定が収益を下支えしています。

南海電鉄の純利益は前年同期比10.1%増の222億円と、こちらも4〜12月期として過去最高を記録。大阪・関西万博関連の輸送需要に加え、シャトルバスや空港アクセス需要の拡大が追い風となったほか、「通天閣」を運営する通天閣観光の業績改善が収益面で寄与したとされています。

一方、近鉄グループHDの純利益は404億円と前年同期比3.4%減となりました。国際物流事業を中心に価格競争が激化し、為替変動やコスト増が重荷となったことが減益の主因とみられ、他の3社とは対照的な決算内容です。

万博・インバウンドが鉄道と街づくりを後押し

2025年4〜12月期決算では、大阪・関西万博関連の投資と需要の高まりが、関西私鉄各社の業績に幅広く追い風となっていることが浮き彫りになりました。鉄道会社にとって、万博は鉄道利用の増加だけでなく、駅周辺の再開発やマンション分譲、商業施設開発を含む総合的な街づくりビジネスの拡大機会となっており、阪急阪神HDでは首都圏・関西圏の高価格帯マンション販売が利益成長を支えています。

インバウンド需要の回復も顕著で、関西国際空港や観光地へのアクセスに強みを持つ南海電鉄や京阪HDでは、訪日外国人客の増加が交通収入の拡大に直結。特に南海電鉄は、関西空港と大阪市中心部を結ぶアクセス列車に加え、通天閣など観光コンテンツをグループ内で保有しており、交通と観光事業を一体で伸ばすモデルが過去最高益につながっています。

一方、近鉄グループHDは国際物流事業での価格競争激化により減益となりました。各社とも鉄道事業に加え、不動産・流通・観光など複数の事業を展開しており、事業構成の違いが業績差につながっています。

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