米Amazon、衛星インターネット事業を2026年第1四半期までに5ヶ国で開始

米Amazonが展開する衛星通信プロジェクト「カイパー」について、2026年第1四半期末までに米国、カナダ、フランス、ドイツ、英国での商用サービス開始を目指すことが明らかになりました。

同社政府向けソリューション部門の幹部が、パリで開催された宇宙ビジネス会議「世界宇宙ビジネスウイーク」で発表しています。

低軌道衛星を活用したブロードバンドサービスの実現に向け、年末までに200基を超える衛星の軌道投入を予定しており、最終的には3,200基以上からなる通信網の構築を計画しています。

サービス展開は段階的に進められ、2026年末には最大26ヶ国、2027年には赤道付近まで対象エリアを拡大する見通しです。

同プロジェクトはイーロン・マスク氏のスターリンクに対抗する位置付けで、個人利用者から企業、政府機関まで幅広い顧客層への接続サービス提供を想定しています。これまで計画の遅れが指摘されていましたが、今年に入って4回の衛星打ち上げを成功させました。

2028年までには極地を含む世界全域をカバーし、約88~100ヶ国でのサービス展開を目標としており、当初計画を上回る衛星配備が必要になる可能性も示唆されています。グローバルな通信インフラの選択肢の拡大が期待されています。

業界競争が激化 AmazonがスペースXの衛星配備計画に異議申し立て

衛星インターネット市場の競争が新たな局面を迎える中、Amazonが米連邦通信委員会(FCC)に対してスペースXの大規模衛星展開計画への懸念を正式に表明していることが判明しました。

スペースXは現行のスターリンクサービス拡充のため、第2世代として3万基の追加衛星配備を申請しています。

Amazon側の主張によると、この規模の衛星配備は軌道空間の過度な占有に繋がり、他社の衛星運用に深刻な影響を与える可能性があるとしています。現在、地球周回軌道には既に4,800基を超える人工衛星が存在しており、さらなる大量配備は衛星同士の衝突リスクを高める恐れがあるとのことです。

AmazonはFCCに対し、スペースXが国際電気通信連合に提出した18の配備計画のうち、まず1つの計画のみを承認し、安全性と干渉防止の検証に十分な時間を確保するよう求めています。これは事実上、競合他社の事業拡大を牽制する戦略的な動きとも解釈されます。

この問題についてはNASAも同様の懸念を示しており、大量の衛星配備が宇宙環境に与える長期的影響について慎重な検討が必要との立場を表明しました。

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