国内動画広告市場、2026年に1兆円超えへ サイバーエージェントが最新調査

国内動画広告市場、2026年に1兆円超えへ サイバーエージェントが最新調査

インターネットを通じて配信される国内動画広告市場が、2025年に大きく拡大したことが明らかになりました。サイバーエージェントと調査会社が共同で実施した市場調査によると、2025年の国内動画広告市場規模は前年比約23%増の8855億円に達し、インターネット広告の中でも重要な領域として存在感を高めています。調査は、動画広告の年間出稿額を推計して市場規模を算出したもので、スマートフォンやインターネット接続型テレビなどを通じて配信される広告が対象となっています。

同社は今後の見通しとして、市場規模が2026年に1兆437億円となり、初めて1兆円の大台を突破すると予測しています。さらに中長期の予測では、2029年には1兆6336億円に達するとの試算も示しており、数年にわたり高い成長率が続くとみています。背景には、動画配信サービスやソーシャルメディアの利用拡大、データに基づいたターゲティング技術の進化などがあり、広告主がテレビからオンライン動画へと予算を移す動きが一段と強まっていることが挙げられます。国内の広告費全体でもインターネット広告の比率が過半を占める水準に達し、その中核として動画広告が位置づけられる構図が定着しつつあります。企業にとっては、ブランド認知から購買行動の後押しまでを一気通貫で狙える手法として、動画広告の活用が今後いっそう重要になりそうです。

縦型動画広告が成長の主役に スマホ視聴前提のクリエイティブが拡大

今回の調査では、市場全体を上回る伸びを示している分野として「縦型動画広告」が取り上げられています。縦型動画広告は、スマートフォンを縦向きに持ったまま視聴することを前提に設計されたフォーマットで、画面全体を使って情報を届けられるのが特徴です。調査によると、2025年の縦型動画広告の市場規模は2049億円に達し、前年から約1.6倍の成長を遂げました。短尺の動画コンテンツを中心に縦型フォーマットが標準となったことで、広告主もクリエイティブや運用体制を縦型前提に切り替える動きを加速させています。

動画広告市場全体では、引き続きスマートフォン向けが中心で、2025年時点で需要の大部分を占める規模となっています。一方、自宅の大画面で視聴されるインターネット接続型テレビ向けの動画広告も成長を続けており、生活者の視聴スタイルに応じてデバイスやフォーマットが多様化している状況です。サイバーエージェントは、こうした環境変化を踏まえ、縦型・横型、短尺・長尺といったさまざまな動画フォーマットが今後も併存しつつ、広告主が目的に応じて使い分ける時代になるとみています。市場規模が1兆円を超えるフェーズに入るなかで、広告の質や配信先の健全性をどう確保するかも含め、企業の動画広告戦略は一層のアップデートが求められそうです。

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