
トランプ米大統領は23日、カナダとの全ての貿易交渉を即時打ち切ると自身のソーシャルメディアで表明しました。カナダ東部オンタリオ州が制作した関税批判の広告キャンペーンにレーガン元米大統領の発言を引用したことが理由で、トランプ氏は「虚偽の広告」「悪質な行為」と強く反発しています。
問題となった広告は、オンタリオ州が7500万カナダドル(約81億円)を投じて制作したもので、1987年にレーガン氏が行ったラジオ演説の一部を使用しています。広告では「誰かが『外国からの輸入品に関税をかけよう』と言うと、それはアメリカ製品と雇用を守る愛国的なものに見えるかもしれません」「長期的に見れば、そのような貿易の壁はすべてのアメリカの労働者と消費者を苦しめることになります」というレーガン氏の言葉が引用されています。
トランプ氏はソーシャルメディアで「レーガン氏は国家安全保障と経済のための関税を支持していた」と主張し、この広告が11月5日に予定されている関税の合憲性を審理する連邦最高裁判所の判断に干渉する目的があると訴えています。米連邦最高裁は、トランプ政権の「相互関税」などの合法性を争う訴訟について、11月5日に口頭弁論を開くことを決定しており、年内にも判決が下される可能性があります。
ロナルド・レーガン大統領財団・研究所も23日に声明を発表し、広告は元大統領の演説を「選択的」に使用し「誤って伝えている」と批判しました。また、オンタリオ州政府が発言の使用許可を求めなかったと非難し、法的措置を検討していると述べています。
これに対し、オンタリオ州のフォード首相は24日、カナダのカーニー首相と協議した結果、貿易交渉を再開できるよう27日から広告キャンペーンを一時停止すると発表しました。ただし、米大リーグのワールドシリーズが開催される週末は放送を続ける方針を示していました。
しかし、トランプ氏は25日、カナダからの輸入品に対して10%の追加関税を課すと表明しました。トランプ氏は「広告は即座に撤回されるべきだったが、彼らは詐欺だと知りながらワールドシリーズで流した」と投稿し、「重大な事実の歪曲と敵対的行為」を理由に現在の関税率からさらに10%引き上げる意向を示しました。具体的な発動時期には触れていません。
カナダは米国にとって第2位の貿易相手国で、昨年の物品輸出の約4分の3が米国向けでした。米国は今年、カナダからの輸入品に対して35%の関税を課しており、鉄鋼・自動車産業の中心であるオンタリオ州は貿易戦争の矢面に立たされています。
APEC首脳会議での会談の行方
トランプ氏は来週、マレーシアで開催される東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議に出席後、日本に向かい、その後韓国を訪れてアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の関連行事に参加する予定です。カナダのカーニー首相もマレーシアと韓国訪問を予定しており、トランプ氏と顔を合わせる可能性が高いとされています。
カーニー首相は24日、米国側の準備が整えば「貿易交渉を再開する用意がある」と表明しました。一部報道では、カーニー首相とトランプ大統領がAPECで鉄鋼・アルミの協定に調印する態勢が整っている可能性があると伝えられていましたが、カーニー首相は「過大な期待はしない」と慎重な姿勢を示しています。
カーニー首相は「私たちは米国と協議を続けているが、それを大げさにとらえるつもりはない」と語り、「米国の貿易政策をコントロールすることはできない」としながらも、「われわれがコントロールできるのは、アジアの複数の経済大国との関係を含む、新たなパートナーシップと機会を発展させることだ」と述べています。カナダは日本、マレーシア、フィリピン、韓国との貿易協定を求めており、輸出先を米国一辺倒から多様化させる戦略を進めています。








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