
AP通信および米主要メディアによると、トランプ米政権は18日、移民に抽選で永住権(グリーンカード)を与える特別なビザ(査証)制度を停止しました。同日遺体で見つかったブラウン大学銃撃事件の容疑者が、この制度を利用して米国に入国し永住権を取得していたことが判明したためで、政権は国民の安全確保を最優先理由として挙げています。
国務省によると、この制度は「移民多様化ビザプログラム(Diversity Immigrant Visa Program)」と呼ばれ、米国への移民率が低い国・地域の人々を対象に多様性を推進する目的で設置されました。抽選で年間最大計5万人にビザを発給して永住権を認めるもので、アジア地域では日本や台湾、タイ、モンゴルなどが対象に含まれています。今年は約2000万人が応募し、配偶者を含めると計13万1000人以上が当選していました。
今回の決定に関し、国土安全保障省のノーム長官はSNSで「この破滅的な制度によってこれ以上、アメリカ人が被害を受けないことを確実にするための措置だ」と強調しました。報道によると、銃撃事件の容疑者はポルトガル国籍の男で、2017年に同制度を通じて永住権を取得していたとされます。トランプ大統領は第1次政権時代の2017年にも、ニューヨークで起きたテロ事件の容疑者が同制度を利用していたことを受け、制度廃止を強く求めていました。今回の停止措置は、政権が掲げる「メリットベース(能力主義)」の移民政策への転換をさらに加速させるものと見られます。
狭き門の「アメリカンドリーム」にも暗雲 制度の今後
制度の停止は、米国移住を希望する日本人にも大きな影響を与えそうです。この抽選制度は、高度な専門スキルや現地での雇用先がなくても永住権を取得できる数少ないルートとして知られていますが、その倍率は極めて高く、当選確率は約0.64%とも言われる「狭き門」です。
当選後も自動的に永住権が得られるわけではなく、米国の在外公館での面接を経て、犯罪歴の有無や生計能力など厳格な審査を通過する必要があります。しかし、トランプ政権は今回の事件を機に、抽選という「運」に頼るシステム自体が安全保障上のリスクであるとの立場を明確にしました。現時点では「一時停止」とされていますが、政権が目指す移民法改正の議論が進めば、制度自体が恒久的に廃止される可能性も否定できません。米国への挑戦を志す多くの日本人にとって、今後の動向が注視されます。










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