
米国務省は現地時間14日、ロシアやイラン、アフガニスタン、タイ、ブラジルなど計75カ国からの移民ビザ発給手続きを一時停止すると発表しました。 移民制度を通じて「米国民の富が搾取されている」との懸念が強まっているとして、福祉や公的給付に依存する可能性が高い移民を排除するための見直しを行う間、ビザ発給を止める措置だと説明しています。 対象となるのは、米国への移民が多く、入国後の公的扶助の利用率が高いとされる国々で、日本はリストに含まれていないとされています。 停止措置は21日から各国の米大使館・総領事館で順次適用され、再開の時期は「新たな移民が米国民から富を搾取しないと保証できるまで」として明示されていません。
トランプ政権はこれまでも治安悪化や財政負担を理由に、難民受け入れ枠の削減やビザ取り消し件数の増加など、強硬な移民政策を看板として掲げてきました。 国務省によると、今回対象となる75カ国の多くは新興国や途上国で、ロシアやパキスタン、イラン、ブラジル、タイ、アフガニスタンなどが含まれる一方、主要な同盟国である日本や欧州の先進国は除外されています。 米政府関係者は、今回の決定はあくまで移民ビザに限定され、観光などの非移民ビザには直ちには影響しないとしつつも、「将来的な追加措置も排除しない」と述べ、さらなる入国規制の可能性もにじませています。
銃撃事件受け審査厳格化 治安悪化懸念が背景
今回の措置の背景には、ワシントンのホワイトハウス近くで2025年11月に発生した銃撃事件など、移民を巡る治安不安があるとされています。 首都ワシントンでは、州兵2人がパトロール中に銃撃され重傷を負い、アフガニスタン国籍の容疑者がその場で拘束されたと報じられました。 この事件を受けて、トランプ大統領は「第三世界の国々からの移民を停止する」と発言し、犯罪歴やテロとの関係性などをより厳しく確認するよう当局に指示していました。
米国内では、移民による労働力や多様性の確保を重視する声がある一方で、治安や福祉財政への負担を懸念する世論も根強く、政権は後者の不満に応える形で規制強化を進めているとみられます。 日本の外務省や在米公館は、日本人は今回の停止措置の直接の対象ではないものの、制度の再編次第では留学や就労など他のビザ種別への影響が出る可能性もあるとして、最新情報の確認を呼びかけています。 トランプ政権は移民政策を今後も重要課題と位置づけており、米議会や国際社会を巻き込んだ議論が続く見通しです。










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