インターステラテクノロジズが201億円調達 小型ロケット「ZERO」開発を加速

インターステラテクノロジズが201億円調達 小型ロケット「ZERO」開発を加速

北海道大樹町に本社を置く宇宙関連企業インターステラテクノロジズ株式会社は、1月16日にシリーズFラウンドで総額201億円の資金調達を完了したと発表しました。この調達により、同社の累計調達額は446億円に達し、非上場の宇宙スタートアップとしては過去最大規模となっています。

今回の資金調達の内訳は、SBIグループ、野村不動産、B Dash Ventures、SMBC Edgeおよび既存株主を引受先とする第三者割当増資が148億円、日本政策金融公庫などからの融資が53億円。調達した資金は主に小型人工衛星打ち上げ用ロケット「ZERO」初号機の開発および今後の商用化に向けた製造体制強化、人工衛星の研究開発に充てられる予定です。

世界の宇宙ビジネス市場は急成長を遂げており、その成長を牽引するのが小型衛星です。民間宇宙ビジネスの市場拡大や安全保障領域での重要性の高まりを背景に、小型衛星の打ち上げ数は2016年の141基から2023年には2,860基と約20倍に急増しました。

米国や中国が宇宙輸送能力を飛躍的に向上させている一方、日本国内の打ち上げは2025年に4回にとどまりました。国は基幹ロケットと民間ロケットを合わせ、2030年代前半までに年間30件程度の打ち上げ能力確保を目標に掲げています。

日本は小型衛星の打ち上げを海外のロケットに大きく依存しており、国際競争力の低下や技術者の流出といった課題が深刻化している状況です。これを打破するため、インターステラテクノロジズは小型衛星専用のロケット「ZERO」の開発を進めています。

同社は2019年に観測ロケットMOMOで国内民間企業単独として初めて宇宙空間到達を達成しました。ZERO初号機は2025年11月時点で計7機の小型衛星の搭載が決定しており、2026年度以降の打ち上げを目指しています。

資本提携と製造体制強化へ トヨタグループとの協業本格化

インターステラテクノロジズは2025年1月、トヨタグループのウーブン・バイ・トヨタと資本業務提携を締結し、約70億円の出資を受けました。同社は2020年からトヨタ自動車との人材交流を開始しており、これまでにトヨタ自動車、トヨタ自動車北海道、トヨタ車体から累計11名が出向しています。

人材交流を通じて、トヨタ生産方式など自動車業界の知見やノウハウを取り入れ、ロケットを低コストで高品質、かつ量産可能なモノづくりへの転換を目指しています。

インターステラテクノロジズは国内でロケットの設計から製造、打ち上げまでを一気通貫で行う垂直統合型のビジネスモデルを強みとしており、今回の資金調達により原価低減やリードタイム短縮、サプライチェーン強化を加速させる構えです。

関連記事

コメントは利用できません。

最近のおすすめ記事

  1. グリーンランドに掲げられた旗
    米トランプ大統領は9月18日、デンマークの自治領であるグリーンランドの安全保障に関し、米国が「恒久的…
  2. イランの国旗
    イランのアラグチ外相は9月25日、国連総会に出席するため滞在中のニューヨークにおいて、アメリカが一定…
  3. ニデックパークのビル
    9月30日、モーター大手のニデックが、電子部品事業を手がける完全子会社「ニデックコンポーネンツ」(旧…

おすすめ記事

  1. 矯正展の2024年度開催スケジュールまとめ

    2024-10-10

    【2024年度開催の矯正展まとめ】エリア(矯正管区)とスケジュール(開催日程)ごとにご紹介

    2024年度に全国各地で開催されている矯正展をエリア別とスケジュール別で紹介します。矯正展とは、札幌…
  2. 網走刑務所旧正門(※現在は外塀工事の兼ね合いで柵に囲われている)

    2026-4-1

    最果ての監獄「網走刑務所」の堅実な日常を支えるインフラ管理

    「最果ての監獄」「極寒の地獄」と呼ばれ、厳しい寒さの中で受刑者が過ごすというイメージが根強い網走刑務…
  3. 二見ヶ岡農場看板

    2025-8-5

    網走刑務所の二見ヶ岡農場とはどんな場所?農業を担う受刑者たち

    網走刑務所には二見ヶ岡農場という受刑者の更生や社会復帰等を目的とした農場施設があり、全国の刑務所で唯…

2026年度矯正展まとめ

2026年度 矯正展まとめ

【結果】コンテスト

【結果発表】ライティングコンテスト企画2025年9-10月(大阪・関西万博 第4回)

アーカイブ

ページ上部へ戻る