
人手不足を背景に、省人化につながるデジタルトランスフォーメーション(DX)関連事業を手がける大手企業の業績が好調です。NECのIT事業は、DX支援事業「BluStellar」が牽引し、2025年度第3四半期決算で大幅な増収増益となりました。
富士通も、DXやシステムのモダナイゼーション需要を取り込んだサービスソリューション事業「Uvance」が伸び、2025年度第3四半期累計で営業利益・当期利益ともに大幅増となりました。NECや富士通など大手ITベンダーは、DX関連事業が収益の柱として確立しつつあります。
エンターテインメント分野でも好調が続いています。コナミグループは、「eFootball」など主力タイトルの好調を受け、2026年3月期の通期業績予想を上方修正しました。売上高は前回予想から380億円増の4680億円、当期利益も110億円増の860億円となる見込みです。「eFootball」は異例のロングヒットとなり、業績の安定感がゲーム株の中でも際立つとの評価が出ています。
一方、カプコンは「バイオハザード」シリーズの販売好調を受け、2026年3月期に売上高1900億円(前期比12%増)、純利益510億円(同5.3%増)と前期を上回る見通しです。
収益基盤の強化という点では、日立製作所も象徴的です。日立は2026年3月期の連結純利益予想を7600億円に上方修正し、売上収益も10兆5000億円と従来予想から2000億円上振れする見通しを示しました。エナジー領域やデジタル事業「Lumada」が伸びたほか、資本効率の向上を意識した事業ポートフォリオの見直しや自己株式取得などの施策が利益拡大を支えています。
人手不足を補うDX需要と企業の収益性改善が、日本企業の業績を押し上げている形です。
東証の資本効率要請が企業改革を後押し
こうした企業の収益力向上の背景には、東京証券取引所による資本効率改善への強い要請があります。東証は2023年3月、プライム・スタンダード市場の全上場企業に対し、「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」を求めました。この要請を受け、日立をはじめ多くの企業が不採算事業の売却や選択と集中を進め、DXやエネルギーなど収益性の高い分野への投資を拡大してきました。
企業の「稼ぐ力」向上への期待は、株式市場でも高まっています。東証の要請に応じて改善策を開示した企業群は、未開示企業と比較して株価パフォーマンスが良好な傾向にあり、資本効率を意識した経営が市場から評価されていることがうかがえます。












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