
トランプ米大統領は2日、ホワイトハウスで行った演説の中で、イランに対する軍事作戦について「4〜5週間と予測していたが、それよりはるかに長期にわたって実行する能力がある」と述べ、期限を定めずに作戦を継続する強い意志を表明しました。2月28日に米軍とイスラエル軍が合同軍事作戦を開始して以降、トランプ氏が公の場で直接発言するのは今回が初めてとなります。これまではSNSを通じて事前に収録された動画を公開するにとどまっていましたが、今回の演説により、軍事介入のさらなる深化が鮮明となりました。
特に注目を集めているのは、米紙ニューヨーク・ポストのインタビューにおける地上軍投入への言及です。トランプ氏は地上部隊の派遣について「私はちゅうちょしない」と明言し、従来の大統領が掲げてきた「地上軍は送らない」という一線を越える可能性を示唆しました。現在まで米軍の攻撃は空爆が中心でしたが、専門家の間では、イラン革命防衛隊の掃討や核施設の完全な無力化には、歩兵や戦車などの地上戦力が不可欠であるとの見方が強まっています。2025年6月に実施された核施設への攻撃後もイランが開発を再開する動きを見せていることから、空爆のみによる限界が指摘されていました。
トランプ氏は今回の作戦の目的として、①イランのミサイル能力の破壊、②イラン海軍の殲滅、③核兵器保有の阻止、④親イラン組織への支援停止の4点を掲げました。イラン政権を「邪悪な政権」と断じ、米国および中東全域にとっての「耐えがたい脅威」を排除するための「最後で最善の機会」であると主張しています。同時に、世界最強の軍隊を擁しているとして、容易に勝利を収めるだろうと自信をのぞかせました。
ネット上では、「地上軍まで出すとなると泥沼化が心配」「空爆だけで終わると思っていたが、トランプ氏の本気度を感じる」「米兵の犠牲が増えれば米国内の世論も黙っていないのではないか」といった、作戦の長期化と人的被害の拡大を懸念する声が多く上がっています。
地上軍投入に伴う犠牲のリスクと大規模攻撃の示唆
地上部隊の派遣を辞さない構えを見せる一方で、トランプ氏は米軍に犠牲が出るリスクについても言及しています。28日の発言では「犠牲者が出るかもしれない。戦争では時折起きることだ」と述べ、死傷者の発生をあらかじめ想定内とする冷徹な認識を示しました。ホワイトハウスでの演説でも、既に作戦中に発生した米軍の死者に対して哀悼の意を表しつつ、「彼らの記憶を胸に、テロリスト政権がもたらす脅威を粉砕する」と、犠牲を大義名分として作戦を続行する決意を強調しています。
さらに、米CNNテレビのインタビューに対しては、これまでの攻撃はまだ序の口であるとの認識を示しました。イラン攻撃において「大きな波」がまだ来ていないと主張し、今後さらに大規模な軍事行動を展開する可能性を示唆しています。これには、レバノンのヒズボラやイエメンのフーシ派といった親イラン武装組織への武器供与や指揮系統を断つ狙いも含まれており、イラン本国のみならず地域全体の親イラン勢力を一掃しようとする広範な戦略が透けて見えます。
米国は現在、サイバー攻撃や数万発規模の爆撃を組み合わせて作戦を展開していますが、トランプ氏が「地上軍派遣」というカードを具体的に切り始めたことで、事態は局地的な紛争から大規模な戦争へと発展する重大な局面を迎えています。












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