- Home
- コラム・インタビュー, ビジネス
- AI活用EXPO2025開催!堀江貴文氏も登壇。最前線のAI活用を体感できる2日間
AI活用EXPO2025開催!堀江貴文氏も登壇。最前線のAI活用を体感できる2日間

2025年9月9日(火)・10日(水)の2日間、東京・浜松町にて「AI活用EXPO2025」が開催された。AI活用EXPOは、最新のAI技術とそのビジネス活用事例が一堂に集まる、業界横断型の展示イベントだ。
製造業・小売・医療・教育・行政など、幅広い分野での実践的なAI活用ノウハウを紹介し、単なる技術展示ではなく、「どう活かすか」「どのような成果が出ているか」に焦点を当てる。参加者にとってはAI導入・活用のヒントを持ち帰れる場となった。
<目次>
- 堀江貴文×深津貴之「2025年、AIと社会の未来予想図」
- LINEヤフーコミュニケーションズ部長が「生成AI活用拡大術」を披露
- マーケティング視点から見る「AIが現場に根付くための5つの仕掛け」
- 「AI活用EXPO」でビジネスパーソン進化のヒントを掴む
堀江貴文×深津貴之「2025年、AIと社会の未来予想図」
初日のカンファレンスでは、実業家の堀江貴文氏と、株式会社THE GUILD代表取締役の深津貴之氏が登壇。「2025年、AIと社会の未来予想図」をテーマに議論が繰り広げられた。
まず堀江氏は、世界各地におけるAIやデータ活用の進展について「多分、皆さんが持っているさまざまなデバイスがロビングされて、AIの学習に使われる時代が来るんじゃないか」と予測。
さらに、中国が監視国家化することで社会が秩序立っている現状を挙げ「経済的な利益のために悪いことをしなくなる。これからのAIは中国が優位に立つ可能性がある」と指摘した。

一方で深津氏は、日本の可能性として「全自動で外貨を稼ぐマシンを作ってほしい」と提案。
「これまでは地方にすごい技術を持った企業があっても、それをグローバルに売る手段がなかった。けど今は、生成AIのエージェントが翻訳して営業して交渉もしてくれます。地方で埋もれていた価値が、グローバルからお金を稼げる時代になったのでは」と、広い視点で語った。
これに続き深津氏は、ロボットの未来像について「ロボットを人間の形にすると、結局できることが人間に限定されちゃうので。手足4本とか8本あるといいのではないかと思います」とユニークなアイデアを披露。

その提案に堀江氏は「それは学習コストが大変そうですね」と笑みを見せ、深津氏はさらに「ロボットを天井に住ませて、レールをつけてシャーって動くようにしてしまえば、障害物問題が全部なくなるのでは」とアイデアを重ね堀江氏を頷かせていた。
今後のコンテンツ制作分野のAIについて、深津氏は「次はもう画像編集がすべてAIになるのではないかと。将来は髪の毛を長くしたかったら、AIが自動生成して動画を作ってくれるようになると思います」と可能性を提示。
堀江氏も「今はカメラも、前後1〜2秒を常に撮っておいて、一番いい瞬間を切り出すようになっていますよね」と補足し、AIが日常の制作工程を変える未来像を共有した。
さらに話題は医療分野にも広がりをみせた。堀江氏は自身の病気の診断をAIに求めたところ、医師と全く同じ回答が返ってきたと告白。「専門医レベルのセカンドオピニオンやサードオピニオンを、誰もがAIで受けられるようになりますよ」と未来像を語り、カンファレンスは幕を閉じた。
LINEヤフーコミュニケーションズ部長が「生成AI活用拡大術」を披露
そのほかのセッションでは、現場目線の実践的な取り組みが紹介された。
LINEヤフーコミュニケーションズ株式会社の加藤敏之氏は、「AI人材ゼロからはじめる!トップダウン×ボトムアップ施策で実現する生成AI活用拡大術」をテーマに登壇。
加藤氏はまず、課題として社員が研修時間を確保することの難しさを指摘した。「日々の業務に追われている中で、研修のための時間を確保するのは非常に難しい。ただ、Slackなどの社内チャンネルを活用して、短時間でも学べる環境を整えることが大切です」と、現場に合わせた柔軟な学習環境の必要性を語った。

続いてAI活用の前提として「AIを業務に使うためには、まず得意なことと不得意なことをきちんと理解しておく必要があります。単にツールを使うだけでなく、課題を言語化してAIに適した形に落とし込む力が必要」と解説。
また、AIを活用するための業務課題の言語化が難しいとの指摘があることに対し「多くの社員は、自分が日々抱えている課題を明確に言語化することに慣れていません。そこがAI導入の最初のハードルです。最初は簡単な資料作成や画像生成などから試し、成功体験を積むことが効果的」と話し、小さな成功体験を足がかりにすることを勧めた。
さらに加藤氏は、無料の生成AIを使用する際の注意点についても言及。「無料のツールは便利ですが、セキュリティや情報漏洩のリスクもありますよね。社外秘情報を扱うときは必ず社内で承認されたツールを使うなど、ガイドラインを設けましょう」と注意を促した。
今回の話によると、生成AIと効果的に対話するには、具体的な指示を与えることが重要だという。「漠然と質問しても望む答えは返ってきません。たとえば『〇〇の特徴を整理して』など、形式や条件を具体的に伝えると、より正確な回答が得られます」と、プロンプトの工夫が成果を左右すると強調した。

また、生成AI特有の「ハルシネーション」問題にも触れ、正確でない情報を生み出すリスクを認識し、適切な情報源に基づいて活用すべきと述べた。社内導入時の課題として「使い方が分からないままツールを渡されても現場は手をつけにくい」と指摘。その解決策として「まずは小さな業務で成果を実感してもらうことが大切」と述べ、心理的ハードルを下げる工夫の重要性を説いている。
その具体例として、業務とは関係のないレクリエーションを通じて、AIの成功体験を作ることが有効だと提案。「たとえば忘年会の景品企画や社内イベント用のポスターをAIで作ってみるなど、遊びの延長線で活用してみると、社員も楽しみながら学べる。そうした成功体験が、次第に業務活用につながっていく」と話し、学びの場を広げる工夫を紹介し、現場に根付くAI活用の道筋を示した。
マーケティング視点から見る「AIが現場に根付くための5つの仕掛け」

売れるAIマーケティング社の福本朋哉氏と、株式会社Force AIの川本拓歩氏によるカンファレンス「ツールベンダーに騙されず、AIが現場に根付くための5つの仕掛け」では、導入に苦戦する企業が抱える課題が率直に語られた。
まず、福本氏は「ちゃんと説明できているAIエージェント提供企業があまりなく、理解して導入している企業もまだ少ないと感じています」と課題を提起。

川本氏は「GPT自体は進化していますし、できることの幅も広いのですが、限界もあると思います。ChatGPTは教科書的な回答には長けているのですが、自社課題に沿った回答を出すのは難しいですよね」と話題を広げる。
さらに川本氏は、AIエージェントとGPTの違いについて、「GPTは作業ごとに都度指示を出す必要がありますが、AIエージェントはフローの中に組み込まれていて、1つの指示で実行まで任せることができます」と説明。

その上で、導入の成否を分ける鍵は「データ基盤の整備」にあるとし、「クラウドにアップロードし、AIが読み取りやすい形で分類することが重要」と強調した。
2人によれば、AI導入を成功させる第一歩としては「まずは小さく試す」ことが推奨されるとのこと。福本氏は「AIによる仕組みは誰でも作れるので、まずは小さく試して、成果が出たら大きく展開していくのがいいですね」とまとめ、カンファレンスは締めくくられた。
「AI活用EXPO」でビジネスパーソン進化のヒントを掴む

「AI活用EXPO 2025」は、最前線で活躍する専門家たちがAIの最新動向や活用事例を語ることで、ビジネスパーソンに新たな発想と可能性を届けることを目的としている。多彩な登壇者の講演を通じて、ビジネスパーソンが「AIとともに進化する」ためのヒントや原動力を得てほしい。













に第51回横浜矯正展が開催された横浜刑務所の入り口-280x210.jpg)


-300x169.jpg)