ガザ停戦で人質20名帰還も武装解除交渉が暗雲 半世紀の対立解決は困難

2年間の戦闘を経て実現したガザ地区の停戦合意により、13日にハマスが拘束していた生存者全20名が解放され、死亡者4名の遺体も引き渡されました。テルアビブ市民からは「奇跡的な出来事に感謝している」との安堵の声が広がっています。

しかし、恒久和平への道筋は極めて不透明です。最大の障壁となっているのがハマスの武装放棄問題で、イスラエル側は完全停戦の絶対条件として主張していますが、ハマス側は断固拒否の姿勢を崩していません。

イスラエル政府は交渉決裂時の軍事行動再開を示唆しており、停戦維持の見通しは立っていない状況です。

今回の合意は米トランプ政権の仲介で実現しました。8日の協議後、トランプ大統領は約2時間で戦闘停止や軍撤退を含む第一段階合意の成立を発表し、10日には正式声明とともにイスラエル軍の撤収が始まっています。

紛争の発端は2023年のハマスによる大規模奇襲攻撃であり、音楽イベント参加者を含む約1,200名が殺害され、250名以上が拉致される事態に発展。これに対するイスラエルの報復作戦でパレスチナ側の死者は6万7,000人を超えました。

入植政策継続と歴史的不信 和平実現の高い壁

楽観視できない理由は過去の経緯にあります。1993年の歴史的合意ではガザ・西岸地区でのパレスチナ自治が認められ、将来の国家樹立への期待が高まりました。

PLO(パレスチナ解放機構)指導者とイスラエル首相が翌年ノーベル平和賞を受賞しましたが、その後イスラエルは約束を反故にする形でガザの封鎖を強化し、西岸地区での入植活動を加速させてきました。

特に深刻なのは西岸での土地収奪です。パレスチナ住民の家屋や農地が次々と接収され、イスラエル人入植者に譲渡される事態が続いています。

国際非難を無視して今年8月にも西岸を分断する大規模入植地建設が発表されるなど、占領政策は現在進行形で拡大しています。

50年を超える占領の歴史と相互不信の中、今回の停戦が真の平和に繋がるかは予断を許しません。過去2年間でも短期停戦は2度実現しましたが、いずれもイスラエルが早期に攻撃を再開した経緯があり、今回も同じ道をたどる懸念が拭えない状況です。

ネット上では、「これで少しは落ち着くかな」「まだまだ、楽観はできないねえ」「そもそもこれだけの犠牲者を出しといて深い禍根が残らないわけがない」などの意見が寄せられています。

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